暮らしの中での計算が苦手な人におすすめ! 小学校レベルの計算が素早くできる簡単な方法
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日常生活でちょっとした計算をしたいときってありますよね。そういったときは、だいたいの数で見積もればすむことが多いと思います。今回は、「キリのいい数」を利用した計算の工夫についてご紹介します。すぐに実践できて、考える力を養うにも最適ですので、ぜひご一読ください。
その数に近い「キリのいい数」を活用しよう!
まずは、「キリのいい数」を利用する、計算の工夫について見てみましょう。次の2つの計算は、どのように工夫すればよいでしょうか。
① 48+66 ② 28×101
① まず、40+60だと計算しやすいですね。答えは100です。48は40よりも8大きくて、66は6よりも6大きいですね。ということは、8+6=14を100に加えればよいから、48+66=100+14=114 になります。式で表すと、次のようになります。
これは、48や66を「キリのいい数」を使って分けたあと、たし算の順番はかえてもいいということを利用しています。2桁同士の計算ですが、1桁同士の計算のように解くことができますね。
② 28×101も、「キリのいい数」を利用してみましょう。101を100+1 に分けて考えます。28×100は28に0を2つつければいいので、2800ですね。そこに28を1つ分たせばいいので、2800+28=2828になります。式で表すと、次のようになります。
28×101=28×(100+1)
=28×100+28×1
=2800+28
=2828
これは、101を「キリのいい数」を使って分けた後、分配法則とよばれる計算のしかた、すなわち、かっこの中のたし算にかけ算を分配するということを利用しています。これらの2つの例のように、「キリのいい数」にして計算しやすい数を使うことで素早く計算ができることがあります。
「だいたい」の計算結果は四捨五入して、「キリのいい数」で考える!
次に、だいたいの数について考えていきましょう。例えば、お店に買い物に行ったときに、「いくらくらいになるかな?」ということが知りたいときは、「がい数」、すなわち、四捨五入をした数が使えます。これも、計算しやすい「キリのいい数」を利用しています。次の例で考えてみましょう。
- 税込み737円のお肉を1パックと、1つ税込み198円の玉ねぎを2つ買うと、いくらくらいになるか?
計算しやすいように十の位を四捨五入しましょう。すると、737円のお肉はだいたい700円、198円はだいたい200円ですから玉ねぎは2つでだいたい400円ですね。したがって、700円+400円で、だいたい1100円だとわかります。
さて、このとき、1100円あれば必ずたりるといえるでしょうか? きちんと計算してみると、737+198×2=737+396=1133(円)ですから、1100円ではたりません。手持ちの金額で必ず買えるか知りたいときなどは、これでは少し不安ですね。
「切り上げ」を使って多めに見積もる!
では、同じ金額で、次のことを考えてみましょう。
- 税込み737円のお肉を1パックと、1つ税込み198円の玉ねぎを2つ買うとき、いくらあればたりるか?
先ほどは、四捨五入をしたので、737円の十の位を切り捨てて700円にしました。その切り捨ててしまった37円分少なくなっていますね。たりるかどうかを考えるには、多めに見積もればよいのです。そこで、737円の十の位を切り上げてみましょう。すると、800円になります。玉ねぎの198円の十の位はもともと切り上げていましたから、同じく1つ200円と考えられますね。したがって、800+200×2=1200円あればたりるとわかります。
実際の1133円よりも多いので、これは問題ありませんね。
「キリのいい数」を使えば、頭の中でも計算しやすいですね。買い物だけでなく、「どのくらい時間がかかるかな?」「だいたい何mくらいあるのかな?」など、いろいろな場面で考えることができます。
まとめ & 実践 TIPS
いかがでしたか? 今回扱った計算のしかたや、がい数を利用して計算することは、小学校の算数で学習する内容です。これらのことを常に意識できるようになると、計算の力や考える力が身についてきます。特に、見積もりについては、日常で考える機会もたくさんありますし、生活していくうえでもとても役立ちます。日々の生活の中で、ぜひお子さまと一緒に試してみてください。
株式会社プランディット 編集事業部 数学課 杉浦・山田
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの算数・数学、理科の教材編集を担当。
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