アブラナ?菜の花? その違いって?
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「春といえば?」と聞かれたら「菜の花」というキーワードが必ず出てくるほど、日本の春を表すものとしてポピュラーな菜の花。小さい花のかわいらしさ、食材としての楽しみ方など、その魅力をお伝えします。

菜の花の基礎知識:「菜の花」はアブラナの成長過程の一つの名称
一般的に「菜の花」と呼ばれるのはアブラナが美しい花をつけたときの状態です。アブラナは、日本では古くから野菜として、また油を採取するために栽培されてきた作物。実はアブラナは、その成長過程で名前が変わるのです。
・若い葉を食用とするとき→アオナ
・花をつけているとき→ナノハナ
・花のあとに種子ができたとき→ナタネ
食用、鑑賞用、灯油の原料として、昔から日本人の生活に密着していたといえますね。
【見て楽しむ】菜の花畑に行ってみよう
菜の花畑は各地に観光名所があり、菜の花祭りなどのイベントも開催されています。一面、真っ黄色の菜の花畑に空の青とのコントラスト。感動すること間違いなしでしょう。
【食べて楽しむ】食料としても人気
鑑賞だけでなく、食料としても菜の花は人気。春になるとスーパーでも手に入れやすい食材です。あえ物や炒め物、パスタに入れるなど、調理法はさまざまで、レシピも数多く出回っています。栄養素は、ビタミンC、アミノ酸、ミネラル類を多く含んでいます。
【読んで楽しむ】詩や俳句にも詠まれる菜の花
菜の花は多くの文学作品にも登場します。たとえば、山村暮鳥(やまむらぼちょう)の有名な詩の中で「いちめんのなのはな」という、フレーズをひたすら繰り返す詩があります。一つの詩の中で24回も「いちめんのなのはな」と繰り返すことによって、読み手の目の前に菜の花畑を再現させるという手法で、読者の心をつかむのです。
また、俳句では春の季語で、与謝蕪村(よさぶそん)が「菜の花や月は東に日は西に」など、いくつもの歌を詠んでいます。かつては全国の農村に菜の花畑があり、春になると圧倒的な風景が見られたそうです。蕪村の名句はそういう状況で生まれたんだとか。
春の風物詩、菜の花。ぜひ楽しんでみてくださいね。
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