「作図問題」(中学数学)の解き方のコツは? 高校入試よくでる(2)
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公立高校入試の数学では、作図問題を出す都道府県が7割以上あります。しかし、学校の授業で作図を習うのは中1の平面図形。何もしなければ中3の最後には忘れてしまっていることも多いでしょう。しかし作図問題は、コツをおさえて取り組めば得点源にしやすい問題です。今回は効果的な対策方法をご紹介します。
この記事のポイント
作図ってどんな問題?
今春の公立高校入試では、たとえば、以下のような作図問題が出題されました。
・回転移動させた点を作図する問題(秋田県、栃木県)
・三角形の紙を折ったときの折り目の線を作図する問題(茨城県、大分県)
・円や円の中心を作図する問題(新潟県、静岡県、鳥取県)
「作図をしなさい」という問題では、定規とコンパスだけを使って図をかくことを指示されています。中学校の数学で習う作図は以下の3つ。
- 1垂線の作図
- 2垂直二等分線の作図
- 3角の二等分線
1つの作図だけで解けるものもありますが、難しい問題では複数の作図方法を組み合わせる必要があります。まずは3つの作図を基本として、しっかりと押さえておきましょう。
基本の作図3つをおさえる!
3つの作図について、くわしく見ていきましょう。
コンパスをうまく使うコツ
作図をするときに気をつけたいのがコンパスの跡です。コンパスで円をかくには少し練習が必要です。色が薄く途切れ途切れの線になってしまったり、コンパスの針がブレてガタガタの円弧になってしまったりでは正しい作図はできません。可能であれば、解答用紙と机の間に、問題用紙など別の紙を何枚か敷いてから針をさすとブレにくくなりかきやすいです。このようにして、針をしっかりさして、短時間で美しい円弧がかけるようになっておくとよいです。
作図の跡の線はちゃんと残そう
作図問題の問題文には、「作図に用いた線などは消さずに残しておくこと。」と書いてあることが多いですが、それは、採点者が作図の跡を見て、正しく作図できている解答かどうかを判断するからです。問題文で求めるように指定された点や線だけがぽつんとかいてあっても得点できません。コンパスでかいた円、定規でひいた線の跡が正しく残っていて正解になりますので、練習問題に取り組むときから跡は残すようにしておきましょう。
- 「等しい距離」とあれば、まずコンパスをあてる!
2020年の東京都入試では、「三角形ABCにおいて、辺AC上にあって、AP=BPとなる点Pを作図する」という問題でした。この問題では、AP=BPの部分に注目します。点Aからも点Bからも等しい点は、点A、Bそれぞれから等しい半径の円をコンパスでかくことで求められるので、基本の作図の2垂直二等分線を使います。垂直二等分線でかいた直線上にある点は、線分の両端である点A、Bからの距離が等しいので、その直線と辺ACが交わる点が求める点Pとなります。
まとめ & 実践 TIPS
作図問題に強くなるには、練習問題を解くときに「基本の作図3つ」をどのように組み合わせて使ったら目的の作図ができるかを意識して取り組むとよいでしょう。最初のうちは解説を見てもかまいません。いくつか練習問題を解いていくと作図のコツがつかめるようになりますので、がんばって定規とコンパスを使いこなしましょう。
株式会社プランディット 編集事業部 数学課 西浦
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの算数・数学、理科の教材編集を担当。
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<第3回>理科の計算問題「速さ」「割合」の傾向と対策
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