今の中学生と昔の中学生、どっちが勉強している?~インフォグラフィックでみる親子の違い~

みなさんは中学生の時、どのくらい勉強していましたか?
ベネッセ教育総合研究所では、1990年から中学2年生を対象として継続的に調査を行っており、2015年に最新の調査を実施しました。最近の中学生の学習の様子は保護者の方の頃とどう違うのでしょう?25年間の学びの変化をインフォグラフィックでまとめました。その中身を一緒にみていきましょう。

家庭での学習の様子はどう変わった?

まず、家や塾で勉強する時間をみてみましょう。1990年の中学2年生は、現在は41歳です。平均学習時間は96.9分、それに対し2015年の中学2年生は90.0分、昔の方が少し学習時間は長いようです。
しかしこの間、2001年は80.3分へと一旦減少し、その後また増えてきています。2001年頃までは政策的にはゆとり教育を推進しており、その後学力向上へと方針が変わりました。その変化を子どもの学習時間は如実に表しています。ただし、2002年からは学校が週5日制となり、その分平日の授業時数が増えて学校にいる時間が長くなっていることを考えると、今の中学生も頑張っていると言えるでしょう。

家での勉強の様子はどうでしょう。定期テストの準備を始める時期は、昔は1週間前が最多でしたが、今は2週間前が多く、早くから準備するようになっています。
また、「家族に言われなくても進んで勉強する」に肯定的に答えた割合は、90年は60.9%だったのに対し、15年は73.5%に増えています。昔よりまじめに勉強に取り組む中学生が増えています。

そして大きな違いはデジタル環境です。90年にはスマホもパソコンもありませんでしたが、今は半数の中学生が勉強にスマホやパソコンを使っています。使っている内容としては、英語や国語の辞書利用や情報収集、友だちへの質問が多くなっています。
また、「学校で習ったことを自分でもっと詳しく調べる」と答えた割合は、90年の33.3%から15年の58.0%へと大きく増えました。これには、インターネットにアクセスできるようになり調べやすくなった環境の変化の影響も大きいでしょう。ただし一方では、スマホの使い過ぎや、子どもの交友関係がみえづらいといった昔にはなかった問題が生じることにもなっていますね。

学校の指導の変化とその影響は?

学校の授業はどう変わったのでしょうか。2007年以降、授業でグループ活動を意識する教員が増えています。2007年は学校教育法で学力の3要素が規定された年でもあります。学力の3要素とは「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的に学習に取り組む態度」です。
それまで学力とは知識を詰め込むことのように思われがちでしたが、それ以外の能力も学力として定義することで学力に対する考え方を変えようとしています。そのうち主に「思考力・判断力・表現力」を育む方法として、グループ活動が多く取り入れられるようになりました。自分の考えを伝えたり、みんなの意見をまとめたりする機会が増えつつあります。

では、こうした変化を受けて、子どもたちの意識も変わってきているのでしょうか。中学生に、「考える」か「暗記する」のどちらのタイプだと思いますか?とたずねてみました。その結果をみると、90年の中学生は「考える」37.6%<「暗記する」62.4%、今の中学生は「考える」31.4%<「暗記する」68.6%。今も昔も「暗記」派の方が多くなっています。90年と比較すると「考える」派はむしろ今の中学生の方が6.2ポイント減っており、考える力の育成にはまだ課題があると言えそうです。

最後に、勉強の悩みは変わったのでしょうか。その結果はぜひインフォグラフィック(http://benesse.jp/contents/oyakohikaku/)でご覧ください。
※インフォグラフィック・・・情報やデータを視覚的に表現したもの

【インフォグラフィック】親子で比較!中学生の学校生活・学習スタイル~ベネッセのデータでみてみよう~
http://benesse.jp/contents/oyakohikaku/

出典元:
ベネッセ教育総合研究所「第5回学習基本調査」
http://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=4801

ベネッセ教育総合研究所「第6回学習指導基本調査」
http://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=5080

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