仕事と子育ての両立環境 イギリスの場合は?

仕事と子育ての両立環境 イギリスの場合は?子育てや教育は幸福を感じる瞬間が多い反面で、悩みや気がかりが尽きない。少し行きづまりを感じた時、日本とは違う他国の子育て事情に目を向けると、ヒントが見つかるかもしれない。ベネッセ教育情報サイトでは、海外での子育て経験がある沓澤糸氏に、ロンドンの共働き家庭の様子を紹介してもらった。

 

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夫の仕事の関係で住んでいたロンドンで出会った、イギリス人女性がいます。彼女は銀行員で、小学校低学年の子どもがいました。

 

イギリスでは、小学校までは子どもの送り迎えが必須。彼女の家では、朝はパートナー(夫)が送って行き、帰りは子どものアフタースクールケアが終わる18時までに、彼女が迎えに行きます。17時には職場を出なければならず、忙しい時期は早朝に出勤するなどしていました。パートナーも残業は少なく、早めに帰宅できる時は夕食を作ってくれるのだとか。イギリスでは父親が料理を担当する家庭も多いので、これだけでも母親の負担は軽くなります。

 

また、学校が休みの時期には、彼女は休暇を取得していました。特に夏は本当に長い休みを取っていて、日本との働き方の違いを実感したものです。彼女の話によれば残業などの長時間労働はイギリスでは一般的ではなく、さらにここ数年、柔軟な働き方を取り入れる企業が増加。短時間勤務はもちろん、1年を忙しく働く時期と、勤務時間を減らす時期に分けるなど、働き方を選べるようになってきているとのことです。

 

ここまででは、イギリスでの仕事と子育ての両立環境は整っているように見えます。しかし、業種によっては柔軟な働き方を選ぶことが困難な場合もあるそう。また、若い世代ほど正規雇用での仕事に就きづらく、それも子育てを難しくしているようです。

 

すべての問題を一気に解決してくれる「特効薬」はなかなかありませんが、イギリスの事例からは、家庭を中心とした意識や働き方の多様性、夫婦の助け合いなどを学べるのではないでしょうか。

 

出典:所変われば育て方も変わる? 発見! 世界の子育て~イギリスの事例から -ベネッセ教育情報サイト

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