女の子のほうが思春期は早い?いつから始まる?

 女の子の思春期は、一般的に男の子よりも早く始まるといわれています。年齢でいえば10歳くらいからであり、男の子が11歳からであるのと比べると、実際1年ほど早いわけです。

 

 

まだ周囲が大人びていない中で迎える思春期

 4年生は「中学年」と区分される学年でもあります。高学年である5、6年生と比べると、まだ幼さが目立つときです。男の子は思春期を迎えていない子も多く、そんな中で「みんなより一歩先に思春期を迎える」という女の子が少しずつ出てくるわけです。

 

 単純な「好奇心」から、思春期を迎えた子どもに対し、まだ思春期前のお友達がいろいろと指摘してしまうこともあるでしょう。学校の先生のフォローもありますが、やはり一番大切なのは保護者が十分なケアをしてあげるということです。自分だけが特別だと悩む必要はないことを、きちんと話し合いましょう。

 

 

小さなことで悩んでしまうのも、思春期の特徴

 思春期はお友達との付き合い方でも、さまざまな悩みを抱えることが多くなります。女の子の場合、男の子よりも複雑な人間関係の中で考えることが増えるかもしれません。大人にとっては小さなことかもしれなくても、本人にとっては「初めてのハードル」であることばかりです。何か悩んでいるな、考え込んでいるな、と思ったら「いつでも相談に乗るよ。何かあったら話してね。」と伝え、しばらくはそっとしておきましょう。大人が介入したからといってすぐに解決できるとは限りません。

 

 必要なのは、「助けを求めているかもしれない」と感じたら、親身になって相談に乗り、一人では無いという安心感を与えながら一緒に考えること。解決策まで行き着かなくても、話を最後まで聞いてあげることです。たとえば、あなた自身の子ども時代はどんなふうだったという話題も、子どもにとっては重要な情報だと考えましょう。「同じようにすればいい」のではなく、「こういう方法もある」と自分の意見を押しつけたり決めつけたりせずに選択肢を増やしてあげるスタンスが大切です。

 

 10歳といえばひととおりのことが自分でできる年齢。「もう手が離れてきた」と感じることが多いかもしれません。しかしその分、ゆっくりと会話をする時間を増やしてほしいと思います。

プロフィール



平岡亜紀:公認心理師、産業カウンセラー、研修講師
NPO法人ひさし総合教育研究所 理事
特定非営利活動法人自立支援ネット我孫子 心理師
スクールカウンセラーとして長きに渡り学生・親・教員の相談に従事。心療内科、福祉施設のほか、企業でのキャリア開発、メンタルヘルス対策など多様な人たちが抱える問題にも応じている。

倉持鎮子:自身も7歳、11歳の子どもを育て、育児・食育・親子問題についての執筆を行うライター。医療・健康・体の不思議、子育て中にもできる美容などにも触れ、さまざまな面から「子どもとの生活」についてのライティング実績がある。講師業では、「脳と体を考える食育」についての情報を提供。

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