これだけは覚えたい季節ごとの有名な星座

 星座とは、空にある星たちを結んで、いろいろな動物や道具、人物などに見立てたもの。その中でも「ぜひ覚えておきたい!」という有名なものをコスモプラネタリウム渋谷の重井解説員にお話をうかがい、季節ごとに紹介します。

 

 


春の夜空にかがやく北斗七星

 まず春になると夜空には、大きな柄杓(ひしゃく)の形を作る7個の星たちがよく見えるようになります。これが北斗七星。実はおおぐま座のしっぽの一部で、正式な星座の名前ではありませんが、目立つ星の並びはとても有名です。

 

北斗七星をたどると、北の方角の目印である北極星が見つかるでしょう。北極星はこぐま座のしっぽの先にあたる星で、北斗七星を「大柄杓(ひしゃく)」と呼ぶのに対し、こぐま座を「小柄杓(ひしゃく)」と呼ぶことも。おおぐま座もこぐま座もしっぽが長いのは、神ゼウスがしっぽをつかんで空に引っ張り上げたので、伸びてしまったからだとされています。

 

夏の夜空でおさえておきたい「夏の大三角」

 夏の夜空で有名な3つの星座が、こと座、わし座、はくちょう座。こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブという3つの1等星を結んでできる大きな三角形を「夏の大三角」と呼びます。

 

こと座は小さな四辺形が目印のたて琴の形で、わし座は翼を広げた鷲の姿。日本ではベガが七夕のおりひめ星、アルタイルがひこ星としてもよく知られていますね。

 

はくちょう座は、首の長い白鳥が飛ぶ姿のように美しい十文字形で、デネブは白鳥の尾の部分にあたるため見つけやすいはずです。

 

 

秋のカシオペヤはWの形

 秋の星座で覚えておきたいのは、Wの形が特徴的なカシオペヤ座でしょう。見る時期によってはMの形にも見えます。日本でも昔はその形に注目して、「山がた星」とか「錨(いかり)星」と呼ばれていました。いすに座った古代エチオピアの女王・カシオペヤの姿を描いています。

 

冬にも見ることができる大三角

 冬には、夏とは異なる「冬の大三角」があります。これはオリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンによって作られる三角形。特にオリオン座は冬の星座の王者といえるほど有名で、赤いベテルギウスと白いリゲルの2つの1等星を含む長方形の真ん中に、3つの星が等間隔に並んでいる形は、一度は見たことがあるのでは?

 

また、おおいぬ座のシリウスは全天一明るい星で、「焼き焦がすもの」という意味をもちますから、空を見上げればきっと一番目立って見えるでしょう。

 

 

取材協力:コスモプラネタリウム渋谷

コスモプラネタリウム渋谷は、プラネタリウム投影機と全天周デジタル動画投影システムを備え、美しい星空と臨場感あふれる映像空間を演出し、宇宙と地球、生命や文化についての話題を提供するなど、子どもから高齢者まで楽しめる施設です。

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