これさえあれば星座博士! 星座早見盤の正しい見方
実際に星を見に行くときに持っていきたいものが「星座早見盤」。日付と時刻を合わせれば、そのときに見える星と星座がわかるとても便利な道具です。書店などで手軽に入手できるので、星空観察のおともに欠かせません。今回は「星座早見盤」の正しい使い方について、コスモプラネタリウム渋谷の重井解説員にお話をうかがいました。
【星座早見盤の使い方】
(1)方角を正しく一致させる
まず、南の空を見たい場合は南の方向を向き、早見盤の「南」と書かれた部分が下(手前側)になるように早見盤を持ちます。同様に、北の空を見たい場合は「北」の表示が下...というように、見たい方角を下にして持ちましょう。
方角を調べるには北極星を探せばいいですが、慣れないうちは方位磁石があると便利です。最近では、スマートフォンのアプリケーションなどで方位が手軽にわかるものもあります。
(2)月日と時刻の目盛りを合わせる
たとえば1月1日午後8時の空を見たいなら、日付の目盛りを1月1日に合わせ、時刻の目盛りを午後8時に合わせます。すると、その日その時刻の星空の様子が早見盤の卵形の窓に現れます。
「今夜の午後11時頃にはどんな星座が見えるのかな?」「オリオン座は今夜の何時頃によく見えるんだろう?」などといったことを事前に確かめることも簡単にできますよ。
(3)天にかざして星座を探す
方角や日時などを合わせた状態のままで頭上にかざし、実際の星空と見比べながら、星座を探していきましょう。
最初は実際の星空の大きさにとまどい、早見盤に描かれた星座と照らし合わせるのが難しいかもしれません。また、星座の形やゆがみ具合などもやや異なる場合があるので、注意しながら根気よく探してみてください。
【星座早見盤以外にあると便利なもの】
・赤い光のライト
星が見えるのは暗い夜ですから、星座早見盤を見るために小さなライトや懐中電灯を用意するといいでしょう。ただし普通のライトは光がまぶしくて、消した後もしばらく星が見えづらくなる恐れが。そこで赤い光のライトや、赤いセロファンをかぶせたライトなどがあるといいでしょう。赤い光は目に優しいので、星空観察の邪魔になりにくいのです。
・双眼鏡や望遠鏡
肉眼で見るのが物足りなくなってきたら、双眼鏡があると星座だけでなく星団や星雲などもハッキリ見えて、より楽しむことができます。また、小型でも望遠鏡があれば惑星の様子も見えるでしょう。その際、星座早見盤には星座に含まれる星しか載っていないので、日時ごとに月などの惑星の位置がわかる『天文年鑑』を参考にするのがオススメ。
取材協力:コスモプラネタリウム渋谷
コスモプラネタリウム渋谷は、プラネタリウム投影機と全天周デジタル動画投影システムを備え、美しい星空と臨場感あふれる映像空間を演出し、宇宙と地球、生命や文化についての話題を提供するなど、子どもから高齢者まで楽しめる施設です。