約束事がポイント 子どもだけのお留守番

アンケート期間:2013/11/20~2013/11/26 回答者数:1406名
アンケート対象:本サイトメンバー 年少~小学生のお子さまをお持ちの保護者
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

約束事がポイント 子どもだけのお留守番


小学生くらいまでは、まだまだ親離れができておらず、少しでも保護者と離れると不安になり、寂しがる子どもも多いことでしょう。しかし、保護者も仕事や学校・近隣のかたとのお付き合いなど、いろいろと多忙なため、子どもを残して家を空けなければならない状況もしばしばあると思います。
今回はそんな時の、「子どもだけのお留守番」事情について伺ってみました。



留守番は避けられない試練? 9割近くの子どもが留守番を経験

まず、子どもだけで留守番をしたことがあるか伺ったところ「ある」という回答が86.1%を占めました。また、頻度についても、33.1%が週に1回以上という、高い頻度で子どもだけで留守番をしていることがわかります。ただし、1回当たりの留守番の時間は3時間未満が85.3%と、比較的短時間ですんでいるようです。

【図1 どのくらいの頻度で、お子さまだけでお留守番をしますか?】

図1 どのくらいの頻度で、お子さまだけでお留守番をしますか?


【図2 お留守番は、1回につきだいたい何時間くらいのことが多いですか?】

図2 お留守番は、1回につきだいたい何時間くらいのことが多いですか?


子どもだけで留守番をさせる理由としては、仕事や買い物が多いようですが、他にもPTAや自治会の集まり、法事、兄弟姉妹の送り迎えなど理由はさまざまです。いろいろと多忙で、やむを得ず子どもだけで留守番をさせなければならない、保護者の事情を見てとれます。ただ、中には「留守番を経験させたかった」と、留守番を教育の一環としてとらえている声もありました。


【図3 お子さまだけでお留守番をするのはなぜですか?】

図3 お子さまだけでお留守番をするのはなぜですか?


次に、初めて子どもだけで留守番をさせた時期を伺ったところ、小1の割合が最も高いという結果になりました。保護者の多くは、小学生になれば留守番を任せても大丈夫だろう、と判断しているようです。



【図4 初めてお子さまだけでお留守番をしたのはいつですか?】

図4 初めてお子さまだけでお留守番をしたのはいつですか?


しかし、忙しくやむを得ず子どもだけで留守番をさせるとなっても、保護者としては子どもだけで大丈夫なのか気になるものではないでしょうか。
次では、保護者の考えや、留守番の実際を伺いました。



子どもだけ……不安要素はいろいろ

子どもだけで留守番をすることに不安を感じているか伺ったところ、保護者が「不安を感じている」という回答は67.6%に上りました。子どもだけだと、親が見ていないからといって何かしでかすのではないか、また何かトラブルに巻き込まれた時に上手に対応できないのではないか、といった声が多く聞かれました。今まで、実際に留守番中に何らかのトラブルがあった、と回答した保護者は5%。トラブルの内容としては、ケガや子どもどうしのケンカが多いようです。中には、地震や近所の火事など突発的なトラブルがあった、という回答も見られました。

しかし、保護者が最も気にするのは、留守番中であっても発生する可能性が高い、電話や来客などへの対応ではないでしょうか。うまく対応できなかったことでトラブルになったり、また悪意のある第三者により事件に巻き込まれたりする可能性も、ないとはいえません。
そのため、電話や来客への対応についてはルールを決めている保護者が多いようです。伺ってみると、88.6%の保護者が子どもと留守番の際の約束事を決めている、と回答しました。

さらに、状況別の対応方針を個別に伺ったところ、どの状況でも一切対応させない、という回答が高い割合を占めていますが、電話や来客への対応と比較して、宅配便や回覧版への対応は若干甘くなる傾向が見られました。見知らぬ初対面の人と接する可能性が高い電話や来客と異なり、相手が顔なじみである可能性が高い宅配便や回覧版への対応は、問題がないと考える保護者もいるようです。

【図5 電話や来客があった場合、どのように対応するように話していますか?】

図5 電話や来客があった場合、どのように対応するように話していますか?

【図6 宅配便の配達や回覧版が回ってきた場合、どのように対応するように話していますか?】

図6 宅配便の配達や回覧版が回ってきた場合、どのように対応するように話していますか?

また、子どもだけだと、火器の誤使用による火事も心配なことのひとつです。そこで、火器の取り扱いについてのルールも伺ってみました。キッチンの火器については、使ってよいことにしている保護者は28.5%にとどまり、その他では、火の出ない電子レンジやIHクッキングヒーターに限って使ってもよいことにしている、という声が多数聞かれました。留守番が長時間に及んだり、食事の時間と重なったりした場合、どうしても調理が必要なケースも出てくることが想起されます。子どもには、火器取り扱いの危険性をきちんと理解させたうえで、ルールを決めておきたいものです。

【図7 キッチンの火器の取り扱いについて、どのように話していますか?】

図7 キッチンの火器の取り扱いについて、どのように話していますか?

来客などへの対応や火器の取り扱いなど、想定されるトラブルに対していろいろと約束事をしていても、実際に起こったトラブルの例として「地震」や「近所の火事」という回答も見られたように、突発的なトラブルに巻き込まれる可能性はどうしても残ります。
そこで、緊急時の連絡方法を取り決めているか伺ったところ、「しっかり決めている」と回答した保護者は半分以下という結果になりました。

【図8 お子さまだけでのお留守番中に何かあった場合の緊急連絡方法について、決めていますか?】

図8 お子さまだけでのお留守番中に何かあった場合の緊急連絡方法について、決めていますか?

「しっかり決めている」と回答した保護者からは、子ども用の携帯を持たせる、親の携帯の番号を教えておく(さらに、固定電話の短縮ダイヤルに登録しておく)といった方法をとっている、という声が多く寄せられました。万一の時でも子どもと確実に連絡がとれるよう、きちんとルールを決めておきたいところです。また、緊急で連絡が必要になった時というのは、子どもも普段とは違う状況でパニックになっている可能性があるもの。短縮ダイヤルを登録しておくなど、すぐに対応できる方法を準備しておくことも必要ではないでしょうか。

留守番をすることで子どもに変化があったか伺うと、「一人でも寂しがらなくなった」「積極的にお手伝いをしてくれるようになった」といった子どもの成長を感じる、という声が多数上がりました。中には「ずっとゲームしているかと思っていたけれど、時間を決めてちゃんと終わっていた」「帰ってくる私のために部屋の掃除をしたり、お菓子を準備したり、宿題もきちんと終わらせるようになった」と、保護者の予想を超える成長を遂げた子どももいるようです。

子どもを一人にすることの不安は、保護者としてはどうしてもぬぐいきれません。しかし、多忙でやむを得ない事情、という必要性に加えて、子どもの成長の機会、「通過儀礼」として、と前向きにとらえて「お留守番」をさせてみてはいかがでしょうか。


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