ほめて伸びる子と伸び止まる子の違いは?[やる気を引き出すコーチング]
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昨年末、このコラムのコメント欄にこんなご質問をいただいていました。
「ほめることで、もっとがんばってくれる子もいれば、逆に低いレベルで満足してしまい、それ以上伸びない子もいますが、何が違ったのでしょう?」。ずいぶん前のことで恐縮ですが、コメントありがとうございました。
たしかに、ほめていただくと、「なんだ、この程度でもいいんだ」とわたし自身も思ってしまうことがよくあります。子どもの性格によるところもあるとは思いますが、やはり、こちらのほめ方、伝え方に影響されるところは大きいように思います。
せっかくなら、眠っている可能性をどんどん引き出してあげたいものです。今回は、「現状に甘んじることなく、さらに子どもが前進しようとする関わり方」についてお伝えすることで、遅ればせながら、ご質問への回答に代えさせていただきたいと思います。
「ほめる」と「認める」の違い
以前、自分でも予想をはるかに上回る大きな仕事の成果を作った時、このことを師匠であるコーチに報告しました。
「それはすごいね! よくやったね」とほめてもらえると思っていたわたしに、師匠からは拍子抜けするような一言が返ってきました。
「うん! そんなもんだよ」
「へ?」
「あなたが立場をとって取り組んだら、それぐらいはそんなに難しいことじゃないよ」
たしかに、拍子抜けはしましたが、この時、わたしは、師匠がわたし以上にわたしの能力を信頼してくれていたことを知りました。「すごいね!」と言われたら、もちろん嬉しいです。でも、そこで満足していたかもしれません。師匠の言葉には、「わたしにはもっとやれる力があるのかも」と感じさせるものがありました。
結果を出して、単に「よかった」「上手だった」と評価されるのと、自分自身の力や可能性を信じて認めてもらえることは違います。「ほめられたのでよかった」で終わるのではなく、「わたしはもっとやれるかも! やってみよう!」という気持ちを引き出すことこそコーチングのだいご味です。たとえば、こんな伝え方はどうでしょう?
「存在価値」を感じさせる承認
「お母さん、○○ちゃんの弾くピアノの音、大好き! もっと聴きたいわ」
と、毎日言われ続けて、音大に入り、ピアニストになった人がいました。
「○○ちゃんがいつも勉強がんばっているのを見ると、わたしもがんばろう!って思うよ」
など、自分の存在が相手に与えている影響を実感できると、もっと、お父さんお母さんを喜ばせてあげたい!という気持ちが湧いてくるようです。いわゆる、Iメッセージ(「わたしは……感じた」という伝え方)です。
「毎日、練習して良い子ね」
「勉強がんばっててえらいね」
と言われることで動機づけになる子どもも、もちろんいるでしょう。しかし、それでは、「練習するから良い子」「勉強するからえらい子」、言い換えれば、「練習しないと悪い子」「勉強しないと認めてもらえない」と子どもは無意識に感じてしまいます。それよりも、自分が何かに取り組むことで、誰かの力づけになる、誰かを幸せにすると実感できれば、自ずと力を入れて取り組み続けるように思います。
「可能性」を感じさせる承認
テストで良い成績をとって帰ってきた子どもには、どんな声かけをしますか?
ぜひとも、その成果を認めてあげてほしいのですが、
「すごいね!90点。よくがんばったね!」
と、ほめるだけで終わってしまってはもったいない気がします。
「この調子でいったら、次は100点だね!」
「ここまできたら、もう1番になっちゃうね!」
さらにその先の可能性を感じさせるような声かけができれば、子どもたちも自分の可能性にチャレンジしてみよう!という気持ちになるのではないでしょうか。
子どもたちの無限の可能性をどんどん引き出す大人でいたいですね。
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