毎朝のバタバタの原因は「朝食」「起床」「持ち物の支度」!

過半数の保護者が「朝食」に不満あり!

次に、お子さまが朝食にかける時間や、食べ方などについて、保護者がどう感じているかを伺いました。

【図7 お子さまの朝食時間や食べ方、食べる内容についてどう感じていますか?】
図7 お子さまの朝食時間や食べ方、食べる内容についてどう感じていますか?

【図8 お子さまが朝食を取り始める理想の時刻と実際の時刻、朝食にかける理想の時間と実際の時間をそれぞれ教えてください】
■朝食を取り始める時刻

  理想 現実
1位 7:00 29.5% 7:00 18.3%
2位 6:30 12.2% 7:10 11.0%
3位 7:15 8.8% 7:15 10.8%
4位 7:10 8.7% 7:20 8.5%
5位 6:45 7.7% 7:30 7.5%

■朝食にかける時間
  理想 現実
1位 20分 31.0% 15分 26.0%
2位 15分 28.1% 20分 25.7%
3位 30分 18.3% 10分 15.0%
4位 10分 8.8% 30分 12.6%
5位 25分 8.6% 25分 9.8%


「子どもの朝食時間や食べ方などは、よくないと思う」という保護者が全体の過半数を占めており、不満を持つ保護者が多いことがわかります。
もっとも、朝食にかける時間については、保護者の理想と現実にさほど差は見られませんでした(図8参照)。
では保護者は、お子さまの朝食について、どんな点に不満を感じているのでしょうか。以下にご紹介します。

●起きてすぐは食欲がわかないようで、「パンだけ食べればいい。果物は要らない」などと言って、小食になりがちだから
●起床してからボーッとしている時間が長く、食べ始めるまでに時間がかかります。そして食べ始めてもまだ眠いのか、しょっちゅう箸が止まるため、結局あまり食べずに登校することになってしまいます
●好きなものから食べていき、時間がなくなって嫌いなものを残すことが多いので
●のろのろ食べて結局時間がなくなってしまい、いつも乳製品などを残すため
●あわてて食べるので、よく噛んでいないし、味わってもいないから

目立ったのは、「食べる量が少ない」「好き嫌いをする」「食べるのが遅く、時間がなくなる」といった声でした。


小学生保護者に聞く、バタバタ解決策!

最後に伺ったのは、具体的に毎朝どんなことに困っているか。それについての解決策もお聞きしています。解決策は、小学生のお子さまをお持ちの保護者限定でご回答いただきました。

☆朝食について
(困っていること)
●寝起きが悪いうえに小食で困っています
●テレビに夢中で食事に集中できないこと
●食べるのに時間がかかり、最後はいつもあわてて食べることになってしまいます
(解決策)
●前日から食べたいものを聞いておき、食事を朝の楽しみにしました
●ヨーグルトとバナナジュースなど、食欲がなくても摂取できるものを用意するようにしました
●食事中のテレビは、消すか、子どもが興味のないニュース番組にしました。さらに、子どもの好きなおかずを増やし、食事に意識を向けさせています
●食べ始める時刻を早めました。また、納豆ごはんや卵かけごはんなど、食べやすいメニューを心がけています

☆持ち物の支度について
(困っていること)
●持ち物のことを聞くと「あっ、忘れていた」と言って、あわてて準備を始めることがよくあります
●その日の朝に学校の支度をするので、毎朝バタバタしてしまいますし、忘れ物もしょっちゅうです
●前日に用意しておくよう言ってはいるものの、返事だけで実際は何もしていないことが多いのが困ります
(解決策)
●前日に支度を済ませ、翌日はランドセルを開ける必要がない状態にしておくようルールを決めました
●前日に親子で一緒に時間割を見ながら、教科書やノートをランドセルに入れます。さらに、体操服など必要な手荷物はすべて玄関の目につく場所に置いておくことにしました
●前日に私やパートナーが子どもの宿題を見てあげたあと、翌日の準備も一緒にしています

☆起きる時刻について
(困っていること)
●子どもはギリギリまで寝ているので、毎朝本当に時間がなくなってしまいます
●起きてしまえばスムーズなのですが、起こすのがとにかく大変です
(解決策)
●毎朝、早めに起こすようにしています
●すぐに起きられればご褒美にチョコを1粒あげることにしました。さらに、ごはんを時間通りに残さず食べられたらもう1粒あげるルールにしています
●自分で起きられるようにするため、子ども用の目覚まし時計を用意しています。また前夜の就寝前、自力で起きるよう言い聞かせています

☆その他
(困っていること)
●登校前にうんちをしそびれてしまうことがあります。学校でするのは恥ずかしいようで、我慢してしまうと言っています
(解決策)
●便意がなくても、毎日決まった時刻にトイレに行く習慣をつけさせました

(困っていること)
●娘の髪はとても長いので、寝癖で絡まった髪のブラッシングにとても時間がかかります。また必ず結うので、毎日の髪型を決めるのも大変です
(解決策)
●5分でいいから早く起きるように言いました
●髪型をロングから肩上のボブに変えました

(困っていること)
●なかなか自分から歯磨きをしようとしません
(解決策)
●子ども好みのフルーツ味の歯磨き粉を用意しました


(まとめ)
朝のバタバタは、お子さまの学年に関係なく、多くのご家庭に見られました。低学年では「食事に時間がかかる」という声、高学年では「持ち物の支度」「起きる時刻」について困っているという声が目立ちました。
もうすぐ新学年。生活習慣を見直すには良いタイミングですが、お子さまが一人で取り組むだけでは改善が難しい場合も。保護者としても、声がけなどの工夫をする必要がありそうです。


子育て・教育Q&A