思春期の女の子に対する接し方
思春期の女の子にとっての「お母さん」と「お父さん」は、ただ「親」というだけではありません。「お母さん」は家族であり「同性」、「お父さん」は家族であり「異性」という意味合いも強くなります。
母親は鏡。目標になる母、弱音を吐ける母でありたい
同性である母親に対し、思春期の女の子は矛盾する考えをいくつも持っています。たとえば、同じ女性であっても、母親と自分は違うのだという考え。そして、同じ女性だからこそ、自分がなりたい目標とする女性でいてほしいとも考えるでしょう。または「好き」だけれど「尊敬できるかといえば別」というような反面教師になってしまうこともあるかもしれません。
母親としても、この難しい時期をうまく切り抜けなければなりません。自分の子どもであっても「別の女性」であることを忘れず、「自分はこうだったから」という価値観を押し付けないようにしましょう。こちらからの要望を伝えることも重要ですが、子どもからの要望や意見もしっかり聴くことが大切です。
また、生活の中では見本を見せることも重要です。家事や仕事で疲れていて、不満でいっぱいの態度や言葉遣いであれば、敏感な思春期の子どものこころに、ちくちくと刺さります。心を込めた笑顔を忘れず、でも時にはお互いに弱音を吐けるとよいですね。二人でショッピングやランチに出かけたりして「お互いの悩みを話す」ことができれば、子どもにとって「対等な立場」であり、子どもからもたくさんの話をしてくれるのではないでしょうか。
父親は「ひとりの“女性”」として接するべき
思春期の女の子は、父親に対し、「自分を一人の大人として認めてほしい」、さらには「ひとりの“女性”として考えてほしい」という願いを持っています。「家族だから別にいいだろう」というような態度や行動は、やめましょう。
家庭内での役割も重要です。時間をみつけて積極的に家事をしたり、家族の話題にきちんと参加したりしましょう。そんなふうに自然に家族に関わることのできる父親は、子どもにとって「自慢のお父さん」であり続けます。
「何を考えているのかわからない」ではなく、「何に関心があるのか」を意識し、常にアンテナを広げて情報を集めるようにしましょう。子どもだって「お父さんも知っているんだ!」という驚きは、好印象のはずです。