指導要領の「解説」って何?
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先に発表された「中学校学習指導要領解説 社会編」に、我が国の領土問題として「竹島」に触れるかどうかが、話題となりました。ところで、ここで存在がクローズアップされた「解説」というものは、学校関係者はともかく、一般のかたにはあまりなじみのないものでしょう。ここで、指導要領、「解説」、そして教科書の関係などを改めて整理し、どのように各学校の授業に反映されるかを見てみましょう。
「学習指導要領」については、保護者のかたもよく耳にされると思います。これは、学校教育法の「教育課程に関する事項は……文部科学大臣が定める」(33条)という規定などに基づいて、文部科学省が告示するものです。法律を根拠としているものですから、国公立はもとより私立の学校も、これに従わなければならないものとされています。なお、指導要領の改訂に当たっては、有識者や教育の専門家などが集まった中央教育審議会の答申に基づいて、文科省が作成する、という手続きが取られています。
もっとも指導要領は、実際に本文をご覧になればおわかりのとおり、「大綱的基準」といって、あまり細かいことは書かれていません。これは、実際の運用は各学校の創意工夫に委ねよう、という考え方によるものです。しかし、抽象的な記述ばかりでは、その趣旨が理解しづらかったり、学校によって解釈に相違が出てきたりすることも考えられます。そこで、補足として文科省が教科ごとに「解説」を出すことが、通例となっているのです。
なお、この「解説」は、特に法令の定めによって作成しているものではありません。あくまで文科省が教育委員会などを「指導助言」する一環とされています。ですから、法的には指導要領のような拘束力はない、ということになります。
それなのに、なぜ今回大きな問題になったかというと、教科書会社が教科書を編集する場合に、この「解説」を重要視しているからです。これは文科省が発行したものだから、ということに加えて、「解説」の執筆者のほとんどが中教審の各部会委員だった人である、ということから、指導要領の趣旨を最も正しく説明したものと受け止めているためです。そのため「解説」に書かれたことが、結果的にほとんどの教科書に書かれることになる、というわけです。
ところで、今まで触れてきたように、教科書の内容は「大綱的基準」である指導要領に基づいて、「解説」も参考にしながら、教科書会社が編集し、文科省の検定を経て発行されるものです。その内容は必然的に、会社によってバラエティーに富んでいます。教科書をどう使って教えるかは、一人ひとりの先生が腕をふるう余地が相当あると言えます。ただ、実際には、各教科書会社が発行する「教師用指導書」に沿って授業をする先生が多い、という話もありますが。
「学習指導要領」については、保護者のかたもよく耳にされると思います。これは、学校教育法の「教育課程に関する事項は……文部科学大臣が定める」(33条)という規定などに基づいて、文部科学省が告示するものです。法律を根拠としているものですから、国公立はもとより私立の学校も、これに従わなければならないものとされています。なお、指導要領の改訂に当たっては、有識者や教育の専門家などが集まった中央教育審議会の答申に基づいて、文科省が作成する、という手続きが取られています。
もっとも指導要領は、実際に本文をご覧になればおわかりのとおり、「大綱的基準」といって、あまり細かいことは書かれていません。これは、実際の運用は各学校の創意工夫に委ねよう、という考え方によるものです。しかし、抽象的な記述ばかりでは、その趣旨が理解しづらかったり、学校によって解釈に相違が出てきたりすることも考えられます。そこで、補足として文科省が教科ごとに「解説」を出すことが、通例となっているのです。
なお、この「解説」は、特に法令の定めによって作成しているものではありません。あくまで文科省が教育委員会などを「指導助言」する一環とされています。ですから、法的には指導要領のような拘束力はない、ということになります。
それなのに、なぜ今回大きな問題になったかというと、教科書会社が教科書を編集する場合に、この「解説」を重要視しているからです。これは文科省が発行したものだから、ということに加えて、「解説」の執筆者のほとんどが中教審の各部会委員だった人である、ということから、指導要領の趣旨を最も正しく説明したものと受け止めているためです。そのため「解説」に書かれたことが、結果的にほとんどの教科書に書かれることになる、というわけです。
ところで、今まで触れてきたように、教科書の内容は「大綱的基準」である指導要領に基づいて、「解説」も参考にしながら、教科書会社が編集し、文科省の検定を経て発行されるものです。その内容は必然的に、会社によってバラエティーに富んでいます。教科書をどう使って教えるかは、一人ひとりの先生が腕をふるう余地が相当あると言えます。ただ、実際には、各教科書会社が発行する「教師用指導書」に沿って授業をする先生が多い、という話もありますが。
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