【中学受験】結果は公立中学を選択することに…なかなか気持ちが切り替えられない保護者のかたへ
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中学受験を心に決めてから、その準備に費やされた保護者のかたの労力は、計り知れないものがあると思います。お子さまを励まし、やる気を途切れさせないよう工夫し、夜遅くまでの勉強につきあい・・・ご自身がどんなに疲れていようと、お子さま優先でがんばってこられたことでしょう。お子さまの将来を思い、あえて楽ではない道を行かれた。まずはそのことを誇りに思われるべきです。
とは言っても、地元の公立中学に通うという選択に、すぐに気持ちを切り替えられず、複雑な思いを抱えているかたもいらっしゃるかと思います。
どのように考えたら、その選択を肯定できるのか。お気持ちが少しでも楽になるような考え方のヒントを、お伝えできたらと思います。
(赤ペン先生 河原)
この記事のポイント
受験勉強したことが大きな強みに
改めて言うまでもないことですが、中学生になると勉強の内容量が格段に増えます。
ランドセルもかなりの重さですが、中学生の持ち物はその数倍。教科書、副教材でパンパンになったリュックサックを「ちょっと持ってみ」と子どもに渡されて、私は腰が抜けそうになりました。
それだけの量をこなさねばならない今後において、受験の経験を通じて家庭学習の習慣が身についていること、そして難しい問題が「解けた!」という達成感を知っていることは、たいへん大きな強みになります。
公立中学校のメリット1 「多様性」
公立中学校を選択するメリットの一つは「多様性」でしょう。
入学資格は学区内に居住していることのみ。制約のなさから生まれる多様性は、公立中学校特有のものと言えるのではないでしょうか。
まだ柔らかい感性のうちに、多様な背景をもった個性と出合い、育ち合い、その中で意識的、あるいは無意識に多くのことを感じること。それが後々、人生のさまざまな場面で柔軟に対応できる力を育んでいくように思います。
公立中学校のメリット2 「時間」
公立中学校を選択するメリットの二つ目は「時間」のゆとりです。
特別な場合を除き、おうちから最も近いのが学区内の中学校でしょう。通学時間の短さはお子さまの日々のストレスを軽減することができ、その分のエネルギーを部活動や勉強、あるいはほかの好きなことに振り分けることができます。
夕暮れの道を友達とダラダラ長話しながらゆっくり歩いて帰る。こんな「何でもない時間」が人の心を豊かに成長させるのかも…。
地元の中学生を眩しく眺めながら、そんなことを考えたりしています。
まとめ & 実践 TIPS
お子さまが実際に中学校に入学し、学校行事や部活動などで、がんばっている姿、弾ける笑顔を目にすることで、保護者のかたのお気持ちも大きく変わるのではないかと思います。「どんな学校に通うか」で思い悩んでいた日々は遠く過ぎ去り、お子さまが歩んでいる「今」を応援したくなる気持ちでいっぱいになるはずです。
「この中学校で良かった!」そう思える瞬間は、必ずやって来ます。お子さまの中にすくすくと育つ「我が道を進む力」を信じて見守り、その瞬間を心待ちにしていましょう。
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