初めての小1の夏休み、学童保育を上手に活用するためには?【前編】

「小1の壁」と呼ばれる問題を何とか乗り切り、ようやく1学期が終わった……。と、一安心するワーキングマザーに立ちはだかる次なる壁が、夏休みの学童保育問題。ふだんの学校は異なることや注意したいポイントについて、女性のキャリア形成に詳しい松蔭大学経営文化学部准教授の田中聖華先生にお聞きしました。

小1夏休みの学童保育はこんなことに注意して!

昔と違って、今の学童保育は夏休み中に午前中から子どもを預かってくれるため、子どもの居場所や遊び場所の確保という点では大助かりです。しかし、夏休み中の学童保育は、施設によっては小学校より開始時間が少し遅かったり、宿題や勉強を進めにくいケースがあったり、悩ましいことがいくつかあります。そこで、学童保育を利用した夏休みを有意義に過ごすためのポイントを解説します。

小学校より開始時間が遅くなることがある!

夏休みの学童利用保育において保護者のかたが最も頭を悩ませる問題がこれです。小学校は8時頃に門が開くことが多いのですが、夏休みの学童保育は8時半スタートというケースが一般的です。通勤時間によっては、子どもより早く家を出ないと間に合わないご家庭もあるでしょう。まだ小1ですから、子どもひとりを家に残すことに不安を感じる保護者のかたも多いのではないでしょうか。勤務時間を柔軟に調整できない場合、次のような対処法が考えられます。

◎まずは会社に相談してみる

子どもが小学生でも時短制度を利用できる会社にお勤めであれば、出勤時間を遅らせて対応できます。また、夏休みの間だけ、数週間ずつ、父親、母親が出勤時間を少しだけ遅らせられないか、まずは職場の上司に相談してみてはいかがでしょうか。

◎祖父母にお願いする

祖父母が近距離に住んでいる場合、協力をお願いすることも考えてみましょう。

◎シッターやファミリーサポートを活用する

夏休み中はシッターやファミリーサポートを活用して、子どもが学童保育に行くまでの時間を見守ってもらうかたもいます。

◎仲のよいママ友にお願いする

仲のよいママ友の子どもが同じ学童保育に通っている場合、少しの間、預かってもらうという方法も考えられます。

◎近所のかたに協力をもとめる

「朝の30分くらい、こんなことで困っています」とチラシを近所に配り、実際に見守ってくれるかたを見つけたママもいます。近所のかたに協力を求め、子どもと相性が合うかたに巡り合えればラッキーです。

お弁当づくりはがんばり過ぎないで!

最近は食中毒防止などの観点から給食にする動きもあるようですが、夏休み中の学童保育はお弁当持参が一般的です。園時代に給食だった場合は、はじめてお弁当を毎日作ることになると思います。このお弁当づくりを大きな負担と感じる保護者のかたが多いようです。

中には子どもを喜ばせようとして、いわゆる「キャラ弁」などの凝ったお弁当を作ろうとして疲れてしまう保護者のかたもいますが、がんばり過ぎは禁物。私自身の経験をお話しすると、お弁当は前日の夕食、あるいはその日の朝食の「延長」と考えると、負担はとても小さくなります。夕食や朝食をちょっと多めに作っておいて、お弁当に流用するだけです。

例えば、夕食のハンバーグをひとつ多く作って、翌朝、もう一度火にかけてお弁当に入れるのですが、このとき、夕食がトマトソースだったらお弁当は照り焼きにするなど、味付けを変えると子どもが飽きません。最近は、インターネット上で「手抜きレシピ」などもいろいろと紹介されていますから、参考にするとお弁当づくりの時間が短縮されるはずです。

最初は大変かもしれませんが、慣れてくると自分なりに手を抜けるポイントが見えてきて、それほど負担を感じなくなると思います。どうしてもできなかったときは、買ったパンを持たせてもいいと思います。いつもと違うランチに子どもはかえって喜ぶことも。くれぐれも無理をしないように、続けられることを重視してくださいね。

後編では、引き続き、夏休みの学童保育を安全に、有意義に過ごすためのポイントをご説明します。

プロフィール


田中聖華

松蔭大学経営文化学部准教授。女性のキャリア開発やキャリア継続を応援するセミナー等の活動を実施。共著書に『だれも教えてくれなかったほんとうは楽しい仕事&子育て両立ガイド』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。

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