育児で祖父母と意見が食い違ったときの対処法

 子育て中は、夫婦間の協力はもちろん、子どもたちの祖父母をはじめ、周囲の人たちのさまざまな手助けが必要です。でも、子育ての仕方については世代間や人、家庭によってそれぞれ。意見の食い違いも少なくありません。よりよい子育てのために、みなさまは意見の食い違いをどのように対処しているのでしょうか。

祖父母世代との住まいの距離、一番多いのは?

 最近は、近居という言葉もあるほど、祖父母世代と近い場所で子育てをするかたが増えています。近ければ、急に子どもを置いて出かけないといけないときやいざというときもめんどうを見てもらえるので、心強いですよね。特に夫婦共働きの場合は、頼りにされているというかたも多いのでは。

祖父母と同居されているか聞いてみたところ、「自分の両親と同居」「相手の両親と同居」を合わせて、全体の18%。「自分の両親」または「相手の両親」と二世帯住宅は4%でした。もっとも多かったのは、「どちらの両親も近くに住んでいる」で、21%。 近くにいると、つい頼ってしまいます。でも、一緒に過す時間が多いとそれだけ、気になる部分も見えてきますよね。特に子育て世代は子どもを預けることが多いはず。育児について意見の相違もあるようです。

祖父母世代との意見の食い違い…100%

 育児の仕方について、祖父母世代との意見の食い違ったことがあるか、尋ねてみると、全員「はい」と回答。子育ての価値観は、世代で結構異なるという結果が浮き彫りに。ちなみに、どのような意見が食い違ったのかも聞いてみたところ、

・危ないことは極力やらせない私に対し、なんでも経験とやらせる祖父母。
・幼児の段階からの英語教育はすべきかどうか。
・お小遣いの金額や、あげるタイミングについて。
・おばあちゃんは過保護。私は放任主義なので意見が合わない。
・食の安全への考え方。
・姑が外国人なので、国による習慣の違い。
・子どもの服装について意見が違う。
・親の使ったお箸で子どもにご飯をあげる。
・子どもの七五三での写真撮影について意見が違った。
・夜泣きの対処法など。
・野菜嫌いの長男に、祖父母は野菜を無理やり食べさせる。
・離乳食を始める時期について意見が違った。
・基本的に祖父母は甘やかしすぎ。
・歯みがきは無理にしない方がよいと言われた。
・おやつの与え方について。実家に行くとおやつを食べさせ過ぎる。
・食事は、楽しくしたいのに、祖父母は食事中の無駄話を嫌がる。
・子どもの名前のつけ方。
・子どもがものを欲しがるとすぐに買い与える。

などなど…。世代が違えば考え方が違うのも仕方がないかもしれませんね。とはいえ、祖父母は、いざというときに子どもを預かってくれる大事な存在。大事にしたいものです。

意見が合わないときの“わが家”の対処法

 意見が合わなかったときの対処法についてもうかがってみました。「やんわり断る」「話し合いをする」「聞き流す」という回答が目立ちました。その他の対処法は…

・年長者に従う。
・臨機応変に対応している。
・子どもに任せる。
・専門家の意見を伝えて説き伏せる。
・育児書を見せて説得させた。

など…。
「否定はしないようにしている」というかたもわりと多く、大人の対応という印象ですね。
しつけや、育児については時代の流れの中で、変化していくもの。世代により意見が違うのも無理もないことですよね。

意見が違う…と思うことがあったら、あらかじめ、パパやママの子育ての方針を具体的に祖父母に伝えておくとよいかもしれません。また、祖父母が孫を甘やかすのはある程度は仕方がないことかもしれませんね。一時的に預けているので、無理のない範囲で、手助けしてもらうことで、円満な関係を築いていけるのではないでしょうか。

【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:お子さまをお持ちの保護者のかた
■調査期間:2015年12月14日~2015年12月28日
■調査手法:「Yahoo!クラウドソーシング」におけるWebアンケート
■有効回答数:1,473名

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