鏡リュウジさんが占星術研究家になったワケ

女性誌の占い特集では欠かせない存在の鏡リュウジ氏。そのキャリアは高校生のころからと言うから驚きだ。心理学的なアプローチから占星術を研究し、アカデミックな分野にまで高めてきた立役者でもある。生い立ちや、好きなものを突き詰めて仕事にしたキャリア形成について伺った。

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僕の母は、とても忙しい人で、育ててくれたのは事実上、祖母とお手伝いさんですが、母は子ども思いでもあり、僕はすごくお母さん子かつおばあちゃん子でした。母親は仕事を持っていたのですが、意識が子どもだけではなく、自分の仕事のことなど、他にも向いているくらいがちょうどいいと思います。

 

10歳くらいの時、父が事業に失敗し、ある日突然貧乏になりました。僕はこれはまずいと思って、母に「父と別れてくれないか」と頼みました。ある種の自己保存本能かもしれません。それで、夜逃げのように母がアトリエとして使っていたマンションに引っ越したんです。占星術に興味を持ち始めたのもそのころです。

 

占星術に興味があると知った時、母は心配していました。でも高校1年生の時に初めて原稿料が入ったら、急に応援しだしました(笑)。母は「何でもいいから1番になりなさい」と同時に、「まともにがんばったらあかんで」とよく言います。たとえば、「壁が目の前に立ちふさがったらどうすればいいと思う?」と聞かれ、「たたくのか? 抜けるのか?」と答えたら、「この壁を壊せる人を連れてきたらええねん!」って(笑)。

 

中学受験の時、北野天満宮にお参りをしたところ、祖母に「どういうふうにお願いした?」と聞かれました。「○○中学に受からせてください」だと言ったら、「そういうお願いのしかたはだめだ」って怒られたんです。「みんなにとっていちばんよくなるようにしてください」ってお願いしなきゃいけない、と。初めから目標をひとつに絞って狭めない、という意味です。僕も、最初から占星術の研究を仕事にしたい、という目標に向かって行ったわけではなく、みんなにとってよくなるように考えた結果が、今に至る道を作ったのだと思っています。また、今の自分は周りの人に支えてもらったからこそ、ここまでやってこられたんだ、という思いが強くあります。

 

出典:鏡リュウジさん(占星術研究家)が語る、「自分の道を究める生き方」【前編】 -ベネッセ教育情報サイト

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