保護者の影響力は実はそんなに大きくない!? 鏡リュウジさんが語る「親子関係」の考え方
女性誌などで圧倒的な人気を誇る、占星術研究家の鏡リュウジさん。実は、国際基督教大学院在学中には心理学者のユングを研究、修士号まで取得した一面もある。そんな鏡さんが語る、「親子関係」のあり方とは?
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僕がすごく影響を受けたジェイムズ・ヒルマンというユング派の心理学者がいます。彼は心理学者ながら、子どものころの心の傷が、後の人生に大きな影響を与えるという心理学の学説である「トラウマ理論」を批判しているんですね。「保護者の影響がすごく大きいと心理学者たちが教えているけど、それはうそだろう」と。おじいちゃんおばあちゃんもいるし、社会もある、保護者だけがそんなに強大になっているはずがない。それは心理学がつくり出したものだっていうんですよ。
僕も自分の家庭環境を振り返ると、そう思うんです。だから、子どもに何か大きな影響を与えたりするのが保護者の役目ではなく、案外保護者が子どもにできることっていうのは、安全な住処(すみか)を与えることくらいかもしれませんね。
そして、欲をかかない。欲をかくと絶対に運が落ちると思うんです。これはとても大事で、人とお付き合いする時のフィルターにもなります。親子関係にしても、それ以外の人間関係にしても、それくらいシンプルな考えで、十分なんじゃないかと思います。
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