小説家の柴崎竜人さんに聞く 小説家になった原点は中学時代
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みなさん、文章を読むのが好きですか? それとも書くのが好きですか? 自分のアイディアを作品にして読者に届けるのが小説家。でも一体、どうやったらなれるのでしょう? そこで、『三軒茶屋星座館』シリーズや、『あなたの明かりが消えること』の著者で、写真展やイベントの開催などマルチに活躍されている柴崎竜人さんにお話を伺いました。さまざまな経験を経て小説家になった柴崎竜人さん。その原点は中学時代にあったといいます。
物語ならなんでも読んだ中学時代
中学校の時はとても内向的な子どもで、入学してからは本ばかり読んでいました。当時、校内ではとにかくスポーツのできる生徒が目立っていたのですが、僕はまったくできなかったので、教室内の本当に目立たないところにいた気がします。いつもひとりで本を読みながら髪の毛をいじっている子どもでしたね。本に関してはジャンル問わず、ライトノベルやミステリー、落語にいたるまで、とにかく「物語」であればなんでも読んでいました。自分にとって、クラスでぽつんとひとりでいるときに不自然じゃない行為が「本を読む」ということだったのです。
リレー小説で「読まれる」喜びを味わう
ある日、クラスでリレー小説が流行し始めました。これは、1行2行の文章を書いたら次の人に回すというルールで、それがとても楽しかったのです。そこで初めて自分の文章を読まれることの喜びを知りました。その遊びはその後、すぐにすたれたのですが、僕は最初から最後まで自分ひとりで書くことを始めました。書いたものを学校に持っていくと、僕の書いたものがクラスの中で回し読みされるのです。みんなに読まれてクシャクシャになって返ってきたのがすごく嬉しかったですね。あの当時の自分は本当にロクに友達もいないし、人とコミュニケーションも取るのも好きじゃなかったのですが、自分の書いた小説や物語を介してみんなとのつながりを持てたのがものすごく気持ちよかったです。おそらくこれが小説を書くことの原体験ですね。
実は規則正しい朝型の生活
普段は朝型の生活です。夜に書かれる作家さんもいらっしゃると思いますが、僕は太陽と共に生活しようと思っています。
夕方からは資料を読んだり、小説を読んだり、映画を見たり、美術館に行ったり、インプットの時間を過ごしています。インプットを100やったとしても、アウトプットできるのは5から10くらい。だからインプットは、ほんとうに重要なんです。また、もしインプット100でアウトプットが60くらいだったら、それは中身がスカスカということだと思うのです。自分がどこにも手を加えていないことになりますから。それをグッと絞る行為こそ、モノを作る作業だと思っていますので、毎日大量のインプットを心がけています。
だからこそ、それを続けるために毎日規則正しく朝は6時台に起きています。昔は4時台に起きていたこともあります。どの時間に起きて書き始めるのが自分にとってよいのかをいろいろ試しているので、起床時間も今後はまた変わるかもしれませんね。
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