中学受験(検)は、保護者にとっても成長のチャンス!【後編】
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保護者も子どもも結果に満足!
では、受験(検)の結果はどうだったのでしょうか。保護者自身が満足しているか、また、保護者から見てお子さまは満足しているかを伺いました。
【図6 今回の中学受験(検)の結果に、あなたは満足していますか?】
【図7 今回の中学受験(検)の結果に、お子さまは満足していますか?】
受験(検)結果に対する保護者の満足度は、「とても満足である」「まあ満足である」がほぼ同率でトップ。二つを合わせると66.5%に達しました。その理由としては、「不合格だったのは、チャレンジ校1校のみだったため」「第1志望校のみの1校受検だったので、合格しただけで満足です」といった声が寄せられています。中には、「合格したのは第2志望校だったものの、第1志望校は自宅からかなり距離があり、繁華街にも近いため、通学の安全性を考えると、自宅から近い第2志望校でかえって良かったという気がします」という声も。
これに対して、「子どもの受験(検)結果に対して満足とも不満ともどちらとも言えない」「受験(検)結果に対して不満である」という保護者からは、「不合格だったので満足ではないものの、合格を目指して一生懸命努力したことは決してムダにはならないと思います」「試験本番では緊張してしまったのか、実力を出し切れなかったようなので」といった声が聞かれました。
では、保護者から見たお子さま自身の反応はどうだったのでしょうか。最も多かったのは「子どもは受験(検)結果にとても満足そうだった」という保護者で、39%。「まあ満足そうだった」が約28%で続きました。二つ合わせると約67%となり、保護者から見たお子さまの満足度も高いことがわかります。「がんばって第1志望の学校に合格できたので、子どもは満足そうです」など、努力が実ったことを理由として挙げる保護者が目立ちました。「仲の良い友達と一緒に合格できたことを、子どもはとても喜んでいました」という声もありました。また、「子どもは合格したことには満足そうだったけれど、小学校の友達と別の中学校に進むことについては寂しそうでした」という声もあり、お子さまの満足度は、必ずしも自分の合否だけでは決まらないこともあるようです。
一方、「子どもは受験(検)結果に不満そうだった」という保護者からは、理由として、「第1志望以外には行かないと言って勉強してきた結果、第1志望だけ合格できなかったので」「もっと早くから準備をしておくべきだったと反省していました。準備不足を後悔しているようです」といった声が寄せられました。
先輩保護者からのアドバイスをご紹介!
最後に、今回アンケートにご協力いただいた保護者からのアドバイスをご紹介します。お子さまの受験(検)への参考にしてくださいね。
【来年以降、お子さまの中学受験(検)に挑戦する後輩保護者に向けたアドバイス】
☆お子さまとの関係について
●まずは、子ども自身に『なぜ受験(検)したいか』を考えさせ、動機をしっかり持つこと。試験本番までにはつらいこともあるでしょうが、動機がしっかりしていれば、子どもは最後までがんばると思います
●志望校選びの段階から子どもとよく話し合うこと。そして、早め早めに対策をして、余裕のある受験(検)スケジュールを立てましょう!
●複数でもよいので、子どもと相談して志望校は早めに決めましょう。志望校が決まれば、子どもの目標も具体的になり、自然とやる気になるはずです
●志望校合格後の学校生活を子どもと一緒にイメージすることで、子どものやる気はアップします。そうすれば、子どもは自発的に机に向かうようになると思います
●入試を受けるのは受験勉強の経験がない小学生。保護者がなるべく勉強を見てあげるとよいと思います
●勉強も生活も、ある程度は子どもの自主性にまかせてもよいのでは。陰からの精神的なサポートこそ、保護者の大切な役目です!
●当然ながら、時には息抜きも必要。そんな時、うちでは親子揃ってお出かけするなど、家族でリラックスしましたよ
●子どもが落ち込んでいる時はほめて励まし、気を抜いているようならハッパをかけるなど、常に勉強へのモチベーションを高めることが重要です
●受験(検)に関して、親子の意見が対立することもあるはず。そんな時も、相手を子どもだと思わずに、子どもの意見にも耳を傾けましょう
●合格のカギは、試験本番で子どもが実力を出し切れるかどうか。模試や過去問演習の結果に一喜一憂しても始まりません。とにかく子どもを信じて見守ってあげましょう
☆保護者自身について
●重要なのは、塾などのすすめの通り『良い学校』を受けるのではなく、我が子に合った学校選びをすることではないでしょうか
●受験(検)に関する情報を集めるだけでなく、集めた情報を子どもの個性・適性に応じて取捨選択する力も大切ですよ!
●受験(検)についての悩みや不安は、一人で抱え込まないこと。誰かに話を聞いてもらうなど、上手に気持ちのガス抜きをしましょう
(まとめ)
多くの保護者が、お子さまの気持ちを尊重し、お子さまが希望する学校に進学できるようにサポートしていました。「結果的には不合格だったものの、子どもの行きたがっていた学校を受験できて、私も子どもも満足です」という声も、受験(検)結果に満足している理由として寄せられています。子ども自身が納得のいく学校に進んで、入学後の学校生活を楽しんでもらいたい。そんな保護者の気持ちが伝わってくるようです。
また、お子さまの受験(検)をとおして、お子さまがいかに努力しているかを実感するだけでなく、自分自身についても成長を感じる保護者も少なくありませんでした。志望校への合格という目標に向かって子どもとともにがんばることによって、親子の会話が増えるのはもちろん、親子のきずなも深くなっていくようです。