【2026年度入試】大学入試の基礎知識 「大学入学共通テスト」とは?日程・時間割などを解説!
「うちの子は『大学入学共通テスト』を受験することになるようだけど、なんだか複雑そうで今から心配……」
2021年度入試から実施されている「大学入学共通テスト」(以下、共通テスト)。
2026年度入試は、2025年度から始まった新課程*での入試の2年目となります。
新課程での共通テストでは、教科として「情報」が追加され、出題内容も新学習指導要領に沿った形式となっています。
また、2026年度入試からは、出願手続きが全面的にWeb化され、手続き面でも変更がありました。
そこで今回は、2026年度の共通テストに関する基礎知識を、Q&A方式でわかりやすくお伝えします。
共通テストの特徴を早めに知って、お子さまが学習計画を立てる時のアドバイスなどに生かしてはいかがでしょうか?
*「学習指導要領」(文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準)の改訂。
この記事のポイント
Q.「大学入学共通テスト」は誰が受ける?
A.国公立大の一般選抜受験者は必須
学校推薦型選抜・総合型選抜や
私立大の一般選抜でも活用される
国公立大の一般選抜受験者は、原則として全員が1次試験で受験する必要があります。
また、多くの私立大でも共通テストを利用した入試(共通テストの得点のみで合否が決まる入試や共通テストの得点を併用する入試)を導入しています。
ですから、「私立大しか受験しない」というお子さまも、各大学が独自に実施する試験だけでなく共通テストも受験したほうが合格のチャンスは広がります。
さらに国公立大でも私立大でも、一般選抜だけでなく、いわゆる「推薦入試」として知られる学校推薦型選抜・総合型選抜の合否判定に共通テストが活用される場合もあります。
つまり、ほとんどの受験生にとって、共通テストはとても重要な試験といえるのです。
Q.2026年度入試の日程・スケジュールは?
A.本試験は2日間にかけて実施される
共通テストでは、基本的に2日間にわたる本試験が行われます。
病気や事故などやむを得ない事情で本試験を受験できなかった人は、追・再試験を受験することができます。
試験後は、受験生がそれぞれ自己採点を行います。
国公立大を志望する人は、この自己採点の結果をもとに「2次試験はどの大学を受験するか」を最終決定し、出願します。
2026年度入試のスケジュールは以下のとおりです。
毎年ほぼ同じ時期に行われるため、「1月中旬の土・日に2日間かけて実施」と覚えておくとよいでしょう。
お子さまが高1・2のご家庭でも、だいたいの日程を押さえて「1月に共通テストを受けることになるんだね」と話題にするなどして、ご家庭で心の準備を始めてもよいでしょう。
※大学入試センター「大学入試共通テスト 令和8年度試験情報」をもとに弊社作成。
Q.2026年度入試の教科・科目数と時間割は?
A.受験する大学によって教科・科目数が変わる
1日目に文系教科、2日目に理系教科の試験を実施
共通テストでは、2025年度から新教科「情報」が加わり、7教科21科目の中から受験予定の大学が指定する教科・科目を受験します。
詳細は大学入試センターのWebサイトで確認できるので、チェックしてみましょう。
また、お子さまが受験する年度になったら、最新情報を必ずご確認ください。
時間割としては、1日目に文系教科(地理歴史・公民、国語、外国語)、2日目に理系教科(理科、数学1、数学2、情報)の試験が行われます。
ちなみに2026年度入試の本試験の時間割は次のとおりです。
休み時間が長いことや、終了時刻が夕方以降になることなどを押さえておくと、お子さまに「共通テストは長丁場だから体力をつけておくといいね」などとアドバイスを送れそうですね。
※大学入試センター「令和8年度 大学入学共通テスト実施要項」をもとに弊社作成。
Q.解答形式は?
A.すべてマークシート方式
共通テストの解答方式は、すべてマークシート方式です。
マークシートを塗るのに使えるのは、黒鉛筆のみと決められています。
テスト本番では、メモや計算にシャープペンシルを使用することは認められていますが、シートを塗るのに使うことはできないのでご注意ください。
なお、国公立大志望のお子さまは、共通テスト後の自己採点結果をもとに「どの国公立大に出願するか」を決めることになります。
そのため、問題用紙に「自分が出した答えは何か」「選択肢の中からどの解答を選んだか」をわかるようにしておくことが求められます。
お子さまが高1・2のうちから「模試の時から鉛筆で解答する練習をしておくといいかもね」「自己採点するのに必要だから解答のメモを忘れないようにね」と伝えていくのもおすすめです。
Q.求められる力や難易度は?
A.「知識を使いこなす力」が求められる
「情報」は解くスピードが問われる
基本的には、教科書を土台とした基礎・基本の知識が前提となっています。
ただし、たとえば教科知識を活用しながら複数の資料を読み解いて考察する問題なども多数出題されます。
つまり、知識を身に付けておくだけでなく、「知識を使いこなす力」が求められているのです。
また教科・科目に限らず、2020年度入試まで実施されていた「センター試験」と比べて問題冊子のページ数が増えており、読解力が問われる傾向が強まっています。
さらに、図やグラフなどの多様な資料や、資料をもとにした会話文なども出題されているのも大きな特徴です。
問題文や資料から必要な情報を的確にピックアップし、そのうえで「知識を使いこなす力」を駆使して問題を解く必要があるのです。
ただし、「知識を使いこなす力」が問われるといっても、必要以上に心配することはありません。
共通テストの問題は、高校3年間で学習する知識・技能をベースに作成されているからです。
ですから基本的には、毎日の予習・復習や定期テスト対策を通じて、授業で習った知識を確実に身に付けておくことが大切です。
そこに共通テスト対策としてプラスしたいのは、日々の学習の中で持った疑問を深掘りして考えたり、学んだ内容に関連する知識を調べたりする習慣を身に付けることです。
主体的な姿勢で学び続けることで、お子さまは入試に必要な「知識を使いこなす力」を着々と伸ばせます。
また、2025年度入試の共通テストからは新教科「情報」も課されています。
2025年度の初めての出題では、「初見の資料をもとに、その場で考えて解答していく論理的思考力」や「処理スピード」が求められました。
日々の授業から、着実に対策していくようお子さまにすすめてあげるとよいですね。
まとめ & 実践 TIPS
共通テストは、多くの受験生にとって合否のカギを握る重要な試験。
共通テストの特徴を今から知っておけば、「高得点に向けてどんな対策をすればよいか」を予測しやすくなり、学習計画が立てやすくなります。
どんな問題が出題されたのかをチェックしてみるなどして、お子さまを的確にバックアップするための準備を始めてみませんか?
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