デジタル人材の宝庫が取り組む エンタテインメントのためのDXとは【変わる大学】

2020年からのコロナ禍により、産業界や行政サービスの喫緊の課題となっているDX(デジタル・トランスフォーメーション)。2018年に経済産業省が公表した定義(※1)では、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と明確に示しています。このDX分野において、他大学に先駆けて知見を積み、国内では常に先端を行くデジタルハリウッド大学の取り組みをご紹介します。

この記事のポイント

デジタル教育の先駆け、デジタルハリウッド大学がめざす『DX for EX』

デジタルハリウッド大学は、「Entertainment. It’s everything. —すべてをエンタテインメントにせよ!—」の精神のもと、2005年の開学以来、国内の大学におけるデジタル教育をリードしてきました。デジタル領域のビジネスは、グラフィックデザインとWebデザイン、3DCGとゲームプログラミングといったように、異なる専門分野の人同士が関わり合い、協働することが多くあります。

そのため、デジタルハリウッド大学では、デジタルコミュニケーション学部デジタルコンテンツ学科の1学部1学科で、自由に専門科目が学べるカリキュラムを採用。複数の専門分野を横断して学べる体制としています。

「DX」という言葉自体は、デジタル化や情報化といった意味と同義に使われることが多いようです。一方、デジタルハリウッド大学は開学当初より「すべてをエンタテインメントにせよ!」をモットーに掲げ、デジタルコンテンツやICTに関わる学びをエンタテインメントに昇華することをめざした教育研究活動を行ってきました。学内では『DX for EX(エンタテインメント・トランスフォーメーション)』という造語も生まれています。

ITリテラシーをベースに、3つの素養を総合的に磨くカリキュラム

現在、あらゆる分野のデジタル化によって世界中の人々の生活や社会、ビジネスが激変し、ITリテラシーは、当たり前のように社会人として習得しておくべき基礎的な教養となっています。

前身の社会人向けスクールを含めると四半世紀を超えるデジタル分野の教育実績を持つデジタルハリウッド大学は、未来の社会を自分らしく生き抜く力を身に付けるために、「専門」「教養」「国際」の3つの教育をカリキュラムの柱に据えています。

「専門教育」では、「3DCG・VFX」「ゲーム・プログラミング」「映像・映画」「グラフィックデザイン」「アニメ」「Webデザイン・Web開発」「VR/AR・メディアアート」「広告・起業・アントレプレナーシップ」の8つの分野にわたる複数のデジタル表現を横断的に学び、デジタルでの自由自在な表現力を養います。

「教養教育」では、将来にわたって創造し続けるための知識を身に付けるために、歴史や文化、自然科学、宗教、法律など、幅広く教養科目を履修します。1年次の課題制作などを経て、学生が幅広い知識の必要性を感じる2年次から教養教育をスタートすることで、豊かな創造力のベースとなるアイデアの引き出しが増加します。

「国際教育」では、英語プログラムや海外留学制度、留学生との交流などを通じて、国際感覚を身に付け、世界に人々とコミュニケーションできる国際性を磨いていきます。

グローバルに活躍できるデジタル人材を育成

デジタルコンテンツやエンタテインメントの世界には、国内と海外の垣根はありません。グローバルに活躍できるデジタル人材となるためには、英語で世界の人々とコミュニケーションできる国際性を磨く必要があります。

デジタルハリウッド大学には、世界42の国・地域からの留学生が在籍。全学生の約3割を留学生が占めており、グループワークなどのアクティブラーニングや普段の大学生活を通じて、異文化交流の機会を享受できます。

また、海外留学制度では、クリエイティブやコンテンツに関して学べる協定校で映像やデザイン、CGなどの専門分野を履修できます。3カ月から1年まで留学期間が選択でき、最大150万円まで留学先での授業料を大学がサポートする制度も用意。学生がグローバルに学び、将来活躍できる素養を身に付けるための環境を整えています。

コロナ禍以前から取り組む、完全オンライン入試で多様な人材を募集

多様な学生が学ぶデジタルハリウッド大学ですが、その多様性を生み出している要因のひとつに、独自の入試制度があります。

例えばコロナ禍以前の2019年夏に行った「2020年度<サマー・トライアウト>AO入学試験」では、スマホ感覚で簡単に画像制作が行えるアプリケーション「Adobe Spark Post」を使用し、グループごとに完全オンラインでプレゼンテーションを行いました。

「2021年度<オータム・トライアウト>総合型選抜」では、リオ五輪閉会式のステージ演出などで知られるライゾマティクス(Rhizomatiks)が開発した「Social Distancing Communication Platform(SDCP)」を導入。同社の現役デザイナーによる特別講義も実施されました。

これらは、高校の授業で習得するいわゆる知識だけでなく、思考力・表現力・主体性といった受験生の個性も評価することを目的としています。入試すらもエンタテインメントに変えてしまうことで、多様性あふれる学習環境が形成されているとも言えるでしょう。

卒業生の起業支援も。世界を動かす「EX」人材の輩出をめざす

2020年からのコロナ禍では、最先端のデジタル技術を駆使した教育に取り組んできたデジタルハリウッド大学ならではの機動力が発揮されました。講義においては、Zoom等のWeb会議ツールに加えて、ビジネス向けSNSのSlack、バーチャルSNS「cluster」などが活用されました。

大学発ベンチャー創出数(2019年度)は、国内の全大学のなかで11位、私立大学としては3位にランキング。卒業生の起業支援を目的としたインキュベート機関を設置するなど、挑戦する学生を支援しています。

クリエイティビティ、ICT、英語を教育の基軸に置き、国際社会に貢献できる人材を育成するデジタルハリウッド大学。『DX for EX』の言葉にあるように、ビジネス・クリエイティブ・ICTの分野で最先端の知識とスキルを身に付けた学生たちが、エンタテインメントの新しい価値を創造していくのかもしれません。

※1 経済産業省「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」
https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004-1.pdf

デジタルハリウッド大学
https://www.dhw.ac.jp/

本掲載情報は2021年7月時点のものです。

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