どうする?国語の入試対策!入試傾向にみる注意点

国語の入試対策は速読を意識する前に文章を正しく読み、解答要素を見抜く訓練が大切

「問題の要旨がつかめない」「文章を読むのにどうしても時間がかかる…」など受験直前になっても多くの高校生を迷わせる国語。しかし、明確な意識を持って対策すれば、必ず向上できるはずです。
そこで今回は、国語の入試傾向をもとに、どのような対策をすべきか紹介していきたいと思います。

【傾向1】国公立大では「記述解答式」が大部分を占める

国公立大の2次試験では、答案を自分で記述する「記述解答式」の設問が大部分。選択問題に比べて記述解答式だとより負担が重くなりますよね。
過去問を解き始めたばかりの人だと、「記述に時間がかかってしまい、最後まで解ききれない」と悩むケースも目立ちます。

記述問題の解答は美しい文章をめざすより「解答要素」を確実に押さえることをめざす

点数が取れる記述解答を作るには、問題集の模範解答のような美しい文章を書く必要はありません。 なぜなら採点の対象となるのは、
「解答に必要な要素が過不足なく書かれているか」だからです。

そして、その「解答要素」は必ず本文の中にあります。つまり記述解答の基本は、文章を正確に読み、要素を見つける力、なのです。
記述解答式の問題で苦戦している人は、文章を正確に読む力が身についていない可能性が高いと言えるでしょう。読解力を急に伸ばすのは難しいですが、過去問などに取り組みながら問題文の中から解答要素を探すトレーニングを根気よく続けましょう。
そのうえで、実際に書いてみることを怠らず、解答としてまとめる練習を積みましょう。解答は問題文中の語句や表現をうまく活用するのがオススメです。

【傾向2】一読で要旨がつかみづらい問題が頻出

現代文では、評論文を中心に長文の問題文が目立つ傾向にあり、大学によっては5000字近くの超長文を課す大学もあります。また、文章の要旨を自分の言葉でまとめる設問を課す大学もあるため、要旨把握は読解のカギとも言えます。

文章の要旨は問題文を解きながらつかめばOK!

文章の要旨把握は大切なのですが、実は問題文を1回読んだだけで要旨を掴む必要はありません。
なぜなら多くの問題は設問を解き進めるうちに要旨がだんだんわかってくるように作られているからです。
「早く要旨をつかまなければ」と焦らず、まずは文章のテーマや筆者の主張をおおまかにつかむつもりで読んでみましょう。

1回読んだら設問からヒントを得るつもりで取り組んでいくと、要旨がかなりつかみやすくなりますよ。
なお、問題文が超長文でも慌てる必要はありません。長い文章は具体例を多く挙げながら、筆者の主張を説明する構成になっていることが多く、読み飛ばせる部分も多いんです。段落ごとの役割を意識し、「具体例の説明だな」と思ったらサッと流すなど、メリハリをつけて読み進めれば、必要以上の時間はかかりません。

【傾向3】ミスを招きやすい選択肢の問題が存在する

「最後の最後で間違った選択肢を選んでしまった」と言う受験生が多いように、センター試験や多くの私立大ではミスを招きやすい選択式の問題が出題されます。さらにセンター試験などは、長文の選択肢が多いのも特徴。長いものだと150字程度もあり、それぞれが似ているため、絞り込みに非常に苦労します。

解説を読んでわかった気にならず「間違えた理由」を確認しミスを減らそう!

国語の問題演習で陥りがちなのが、正答できなかった時に、解答解説を一読して、なんとなく納得して終わり、というパターン。「選択問題で最後の最後で間違った選択肢を選んでしまった」という場合は「なぜ自分が間違えたか」をしっかり解明しておかないと、同じようなミスを繰り返してしまいます。これではミスを招きやすい選択肢の問題をなかなか克服できません。

問題を解いて答え合わせをしたら、ミスの原因を必ず見極めましょう。
読解なら、「どこで読み違えたか」を確認。古文・漢文の知識不足が原因なら、辞書などをチェックし、ヌケモレを埋め直していくことが大切です。
「1題から学び尽くす」つもりで語いや文法、読解などの補強に取り組んでいくと、様々な力を効率よく高められるはずですよ。

文/進研ゼミ高校講座 受験情報担当 町田

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