国際関係学ってどんな学問?
世の中にはたくさんの学問があります。どんな内容で、何を学んでいくのか知っておくことは、自分の興味や関心の方向性を探れることはもちろん、進路を決めるために、大いに役立つでしょう。今回はグローバル化が進む世界において必要な学問、「国際関係学」を取りあげます。
国際関係学とは?
国際関係学は、国際社会において国と国との相互理解をめざし、平和な関係を築くための学問です。地球というひとつの世界の中で、国によるさまざまな要素の違いを認め合いながら暮らしていくことは非常に重要なことです。しかし、人と人である限り、利益の違いや誤解が発生し、時には争いごとにも発展してしまいます。国際関係学では、国の違いによる問題を平和的に解決し、よりよい方向へと導いていくための考え方や方法を研究していきます。
国際関係学では、どんなことを勉強する?
現在、多くの大学が掲げるテーマは、「国際人の育成」です。国際人とは、世界の国々の事情を把握・理解し、国境を越えた活動ができる人のことです。国際人になるためには、国際的な感覚を養うための教養、複雑な問題を分析するための広い視野が要求されます。今ある政治や経済がどのような歴史を経て成り立ち、どのような環境で維持されているのか…そういった、歴史の把握や政治のメカニズムの理解も必要です。もちろん、学習、研究、コミュニケーションのための語学力も欠かせません。
国際関係学の講義はどのように設定されているか
まず、1,2年次に「国際関係概論」や「国際関係史」などの共通基礎科目を学びます。学校によっては英語以外の第二外国語の学習も始まるでしょう。3,4年次では、国際経済論、国際政治論、コミュニケーション論、国際協力論など、より専門的な研究となります。
国際関係学は、文化、人種、性別、言語、宗教、政治などさまざまな切り口があり、講義内容も多岐にわたります。また、分野としては便宜上別のものと分けていても、密接に関係している部分が多く、講義を選ぶ際には教授の考え方などもじっくり考慮する必要があるでしょう。
・ 国際関係全般に関する講義
・ 「国際経済」に関する講義
・ 「国際政治」に関する講義
・ 「法学」に関する講義(国際法など)
・ コミュニケーション、言語に関する講義
国際関係学を学んだ人々の卒業後の進路
国際関係学を学んだ人々は、総合商社やメーカーなどに就職し、国際的視野と語学力を生かした職種に就くことが多くなっています。また、外交官や国際公務員、通訳、観光ガイド、マスコミ関連、海外経済協力機関の職員など、海外との関わりが多い職場での活躍が注目されます。さらに国際関係への知識を増やすため、あるいは語学力を高めるため、留学や海外での就職も増えているようです。