「2013年から中学受験者数は横ばい傾向に」受験の専門家が予測
森上教育研究所代表の森上展安氏は、現段階では「まだデータが少ないので、2013年入試の展望を行う時期としては早すぎるかもしれない」と前置きしたうえで、来年の中学入試について次のように予測した。2007年から2012年までの小6人口、中学入試受験者数の推移などと、4月~7月の大手学習塾の模試や学校説明会の参加状況をもとにしている。
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2010年~2012年の入試では受験者数が(94,073人から85,904人へ)急減しているが、その要因は「リーマンショック」に端を発した不況の影響だ。不況は入試にはあまり影響しないといわれてきたが「バブルの崩壊」では明確に受験者数が減少した。「バブルの崩壊」による受験者数減少は、4年目にピークを迎え、その後は横ばいとなった。そのメカニズムは「リーマンショック」でも再現されると考えられる。2013年入試は、受験者数が減少から横ばいになるターニングポイントになるのではないだろうか。
今後、不況が深刻化する要因は多いため、実際に景気が悪化すれば、おそらくは、受験者数が減少し続けることになる。不況は、受験者数の減少に直結するといってもよいほど影響が大きい。たとえば「リーマンショック」よりも大規模な不況を引き起こす可能性のある「欧州危機」が、すぐにでも決定的になるかもしれない。そのような観点から考えれば、2013年入試における受験者数には、さらなる減少がみられるという予測になってしまう。