「低学年で模試を受けさせ中学入試を占うのは無意味」と専門家

入学試験への予行練習として、受験生が何度も受けることとなるのが模試。もちろん、中学受験をする小学生たちも受けているわけだが、必ずしも、すべての模試がそのまま受験に直結するというわけでもないらしい。2012年4月に開催された森上教育研究所主催「わが子が伸びる親の『技』研究会」セミナーでの宮本算数教室・宮本哲也氏の講演から、模試に関する、こんなお話を紹介する。

 

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塾などで行われる模擬試験は、さまざまな学校を念頭において作成されますので、いろいろな種類の問題がまんべんなく盛り込まれており、多量速解型です。

 

一 方、実際の入試はその学校についての適性試験ともいえるものですから、その学校からのメッセージが込められており、少量熟考型の学校も多数あります。見たこともない問題を、自力で整理して考えてほぐして解く。ですから模擬試験の順位、偏差値、合格の可能性などで入試の合否を占うことはできません。ただ6年生の後半で受ける学校別模試だけはその学校の形式に沿っていますので、一般の模擬試験とは違います。

 

小学校低学年のお子さまに多量速解型の模試を受けさせて、5年後6年後の入試結果を占うということが、いかに無意味なことか、おわかりになると思います。

 

出典:学力や入試の本質を知ることが大事 <算数> -ベネッセ教育情報サイト

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