2010年度入試で何が問われたか<社会>

■今後の対応・対策

これからの対応・対策は、第一に基礎・基本の徹底を図ってください。これはすべての教科に共通していえることです。入試では、難しい問題では差がつきませんので、基本問題を絶対に落とさないことが大切です。
基本という意味では、小学校の授業・教科書も重要です。学校の授業を軽視せず、これまで学習したことの確認や、自分が知らない内容はないかなど、興味を持って授業を受けましょう。入試問題は学校の教科書からも出題されていますので。

<教科書に載っている資料が出題された例> 女子学院 大問4 問3

年間の気温と降水量を表したグラフが4つ示され、サウジアラビアの首都のグラフを選ぶ問題。

この問題で取り上げられているグラフ・表は、教科書に載っているものです。教科書の本文だけでなく、資料・写真・図版なども丁寧にチェックしておきましょう。

また、近年増加している時事問題に関しては親の姿勢が重要です。テレビのニュースや新聞で気になったことを一緒に話し合ったりしながら、親も一緒に教養を身につけようという気持ちで臨むとよいと思います。
あくまでも受験の主役は子どもです。親ではありません。しかりつけるのは脳によくないそうですので、基本はほめるという姿勢で、しかし、しからなければいけないときには、ワンクッションおいてからびしっとしかりましょう。子どもの成績がよい時も、ふるわない時も、わが子であることをお忘れなく。


プロフィール


早川明夫

社会科入試問題研究の第一人者。大学付属中高の教頭を経て、文教大学で社会科の教員養成にあたった。現在、文教大学地域連携センター講師。主な著書に『応用自在』『考える社会科地図』『総合資料日本史』『地図っておもしろい!』(監修・執筆)ほか多数。『ジュニアエラ』の総監修者。

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