「他の人の身になって考える」ってどんなこと!? 適性検査で役立つ「社会を見つめる力」
※2007年10月現在の情報に基づいた記事です。
公立中高一貫校受検の際に行われる適性検査。その検査ではどのような力が問われるか、ご存じでしょうか?
勉強や体験を通じて蓄えた知識が、いかにそのお子さま自身に身についているか、どれだけ自分と社会のかかわりについて普段から考えているか…といった力が求められているのです。
「知識が身についている」というのは、単に公式や意味を覚えているだけではありません。世の中のことに対し、自分なりの考えをもっている、また公式や考え方などを自由自在に使いこなし発展的な問題が解けることをいいます。
いわば「人間力」が試されるこの適性検査。そこに必要な力は一朝一夕に養えるものではありませんね。
というわけで、これから毎回さまざまな角度から、適性検査に必要な情報や役立つ知識を、親子で取り組めるわかりやすい内容にしてご紹介しようと思います。ぜひ毎回チェックしてみてくださいね。
■大切なテーマ「相手の身になって考える・行動する」
この「時事コラム」では、以前に「少子高齢化と福祉を考える! 適性検査対策として今家庭でできることは?」という回で、「ユニバーサルデザイン」「バリアフリー」について解説し、また「おじいちゃん・おばあちゃんとの会話が役に立つ」というご提案をしました。
今回は特に、適性検査にもよく出る「バリアフリー」について取り上げたいと思います。
■体験する→実感する→考えてみる→思いやる・行動する…でワンセット
「相手の立場に立つ」ために必要なこととは?
- 適性検査での出題例
- 街の中で自分が高齢者や障がいのある人に対してできることを具体的に書く問題
- 図の中からバリアフリーの考え方が取り入れられているものを読み取る問題
適性検査で福祉の問題が扱われる場合、上に書いたような子どもたちの実体験・考えを問うものや、実際の施設の図をベースにした問題が多くなっています。
社会に存在するさまざまな立場の人を想像し、自分や身のまわりとのかかわりを考え、自分なりの意見をもつことが重要視されていることに他なりません。自分とは違う立場の人を尊重し、お互いに思いやりをもって接することは適性検査だけにとどまらず、生きていくうえで重要な社会性やモラルだといえますね。
それではこの「相手の立場に立つ」こと、特に適性検査で取り上げられるハンディキャップがある人たちのための「バリアフリー」について理解をより深めるため、現在のデータや方法をいくつかご紹介しましょう。