雙葉中学校1年生 H・Yさんのお母さま
乱高下する成績に気をもみながらも、あこがれの志望校であった雙葉中学に照準を合わせて努力を続け、最終的に見事合格を勝ち取ったというYさん親子。お母さまは「この学校こそが、わが子にとっての理想の学校だ」という強い思いで、お子さんが落ち込んだときも励ましながら支えたそうです。「受験を通して子どもとの信頼関係を築けたことがうれしい」と振り返ってくださいました。(2009年1月20日)
profile 雙葉中学校1年生H・Yさん 東京都世田谷区在住。 お母さまいわく「明るく元気だけれど、根はまじめな女の子」。念願の雙葉中学に進学し、現在は管弦楽同好会に所属。初めてのオーケストラに参加して、苦労しながらも前向きに取り組んでいます。10歳離れた妹さんの面倒もよくみる優しいお姉さんです。 |
中学受験は自然の成り行き。塾選びは、子どもの特性と合っているかどうか、実際に足を運んで徹底的に調べて選んだ。
なぜ中学受験をさせようと考えたのですか?
私立小学校に通っていて、周囲のお子さんはほとんど中学受験をなさる環境でしたので、親子共に中学受験をすることが当然の成り行きでもありましたが、私自身はゆとり教育に対する不信感が大きかったからです。
低学年の頃から受験は意識していましたので、小学3年生の秋に塾を選び始め、2月から地元で50年の歴史がある地域密着型の四谷大塚YTネット提携の塾に通うことにしました。
どうしてその塾に決めたのですか?
その塾に決めるまでに、大規模塾も3教室見ました。私は塾選びに関してはまずテキストを重要視していたので、他の大手塾のテキストも見ましたが、問題があまり好きになれませんでした。一応、他塾の無料テストも受けましたが、あまり良い結果が出ませんでした。その点、オーソドックスな四谷大塚のテキストが、娘には合っていると思ったのです。
他には、近所の評判や口コミを参考に実際に足を運び、教室の雰囲気と先生とお話しした印象などをもとに決めました。塾選びにはけっこうエネルギーを割きましたが、これは大事だと思います。どんなに評判のいい塾に入っても、自分の子どもに合うかどうかは別ですから。
ただ、雙葉を受験するには、その塾だけでは足りなかったので、小学6年生の後半からは四谷大塚中野校舎の雙葉コースにも通っていました。このコースに入るにはかなり高いレベルの学力を求められるのですが、コースに入る基準となるテストでたまたま奇跡的な成績をとることができて、入ることができたのです。これもひとつのご縁と思うようにしました。
学校選びも、単なる偏差値や合格実績ではなく教育内容を重視。まず親が絞り込んでから、子どもの反応も見ながら志望校をどこにするか判断していった。
学校選びでは何を重要視されたのですか?
本人が女子校を希望していたので、女子校に絞って見学に行きました。4年生のときには、子どもの成績もまだわからないので、通学範囲から偏差値で50くらいの学校から選んで見学に行きました。本格的に回り始めたのは、5年生になってからです。
全部で20校ほど見に行きましたが、振り返るとそれでも足りなかったですね。
学校を選ぶ際の基準としては、私は教育内容を重視しました。人としての基盤をつくるのが中高時代だからです。そして、極端に大学進学だけに偏らず、心の教育をしっかりしてくださる学校を探しました。他にもいくつか条件を挙げていたのですが、そのすべてに満足できる学校は少なかったですね。
何かがいいと、何かが足りない。学校選びって、家選びに似ていると思います。いいものを見れば欲も出ます。もうちょっとがんばれば、もっといいものが手に入る。でもその中から、成績や他の条件を照らし合わせて折り合いをつけていく作業だと思います。
具体的には、まず私が見て、「ここなら!」と思える学校をピックアップしてから、娘を連れて行きました。私は娘のことはかなりわかっているつもりで、学校選択には自信があったのですが、食い違うこともありました。「ここは!」という学校に連れて行ったら、「肌が合わない」と言われてしまったことがあります。
4、5年生の頃には、単に校舎のキレイさなどに子どもは反応しますが、6年生になると、子どもも実際通うということを意識して、「ここに自分がいたらどうか?」という視点で見るようになり、意思がはっきりしてきましたね。
雙葉中は、学校を見る機会があまりなく、情報も少ないし、難関校ですから最初は真剣には考えていませんでしたが、お子さんの受験が終わった周囲のママ友達から、「Hちゃんに向いている」と言われることが多く、「それなら」と見学に行ったところ、ひと目ボレしてしまいました。まさに求めていたものがすべてあったのです。特に、教育に対する姿勢にぶれがないところにとても共感しました。
もちろん子どもも気に入ったので、そのときから第一志望になりました。