算数「ともなって変わる量・水量の変化」[中学受験]

歯車の回転について考える問題や、水量の変化する様子をグラフから読み解く問題など、状態の変化をイメージする力が求められる良問を、全国の中学入試問題から集めました。理解を深めるために自分でも図やグラフをかいて、じっくり、くり返し取り組みましょう。グラフを読む力は、ほかの多くの算数単元や理科でも大きな強みとなります。
今回もツカム先生がわかりやすく解説していきます。楽しみながら取り組んでいきましょう。


■算数「ともなって変わる量・水量の変化」

こんにちは。合格総理大臣 ミスター・ツカムです。
今回は「ともなって変わる量・水量の変化」を取り上げます。特に「水量の変化」は、多くの中学校の入試問題に取り上げられています。
ここでのポイントは、水が入っていって容器の中の水の高さが変わっていく様子と、それを表しているグラフとが、アタマの中でぴったりと一致(いっち)するかどうかです。
問題文に図やグラフがかかれていないものもあります。そういった場合は自分でかいてみる習慣をつけることが大事です。
では、さっそくミスター・ツカムといっしょに解いていきましょう。



問題1
図のように、3つの歯車A、B、Cがかみ合っています。Aの歯の数は48で、Cの歯の数は36です。また、歯車Aが1回転すると、歯車Bは3回転します。

図

(1)歯車Bの歯の数はいくつですか。

(関西大学第一中 2008年)
<問題1 (1)の考え方と答え>
歯車A(歯の数 48)が1回転すると、歯車Bは3回転します。
つまり、歯車Aの歯が48個動くと、歯車Bは3回転するので、

      48 ÷ 3 = 16
(答え) 16
<問題1 (2)の考え方と答え>

小問(1)より、Bは3回転して元の位置にもどるからです。

だから、歯車Aと歯車Cのしるしの位置関係だけを考えればよいことになります。

    Aの歯の数 = 48、  Cの歯の数 = 36

かみ合う歯の数が、歯車Aの歯の数48と、歯車Cの歯の数36の倍数であれば、
AもCも元の位置にもどりますね。
つまり、この2つの歯車の歯の数の、最小公倍数を求めればよいですね。

    48と36の最小公倍数 → 144

歯車Aは何回転しましたか?

    144 ÷ 48 = 3
(答え) 3回転

問題2
図1のようにたて60cm、横100cm、高さ20cmの直方体の形をした水そうの底に、たて60cm、横20cmの直方体の形をした石を入れました。この水そうに毎分4リットルの割合で蛇口(じゃぐち)から水を入れたときの、時間と水の深さ(最も深い部分)の関係が図2です。

図

(1)石の高さは何cmですか。
(2)水そうがいっぱいになるのは水を入れ始めてから何分後ですか。
(智辯学園和歌山中 2007年)
<問題2の考え方と答え>
ここから水量の変化の問題です。
グラフの変化している箇所(かしょ)が、どんな状態であるのかをしっかり考えて、グラフを読み取っていきましょうね。
<(1)の考え方と答え>
グラフから、10分後に水が石の高さまで入ったことがわかりますね。
毎分4リットルで10分入れたときの水の量は、

    4000 × 10 = 40000(cm³)

これは、石をのぞいた体積と等しいので、

    60 ×(100 − 20)× 石の高さ = 40000

                

                
(答え) 8と1/3cm
<(2)の考え方と答え>

石の高さをこえてから、水そうがいっぱいになるまでに、どれだけの時間がかかりますか?

   

だから、水を入れ始めてからの時間は、

   10 + 17.5 = 27.5
(答え) 27.5分後

プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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