教育学ってどんな学問? 学ぶ内容や大学選びのポイント、卒業後の進路についても解説

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教育学はさまざまな教育方法を追究する学問です。研究対象は学校・家庭・企業での教育など多岐にわたり、いじめや暴力を扱う分野もあります。卒業後は教員として働く人が多い一方、会社員や公務員、臨床心理士になる人も。教育学を学ぶ先輩の時間割例とともに見ていきましょう。

この記事のポイント

教育学とは?

「教育学」とは、その時代や状況に合わせた適切な教育方法を追究する学問です。

子どもたちが健やかに成長するにはどう導いていくべきなのか、過去の事例・事象なども検証していきます。

さまざまな教育を研究対象とするため、学校だけでなく、家庭内での教育や企業での人材教育、政策としての教育なども研究範囲に含まれます。

教育学で学ぶ内容や扱う問題

教育学において必要なのは、教育現場での実態を把握することや教育の歴史だけではありません。「人間と社会」という、もっと大きな枠組みでの深い理解が必要です。

そのため、教育学では文化学や社会学、心理学といった他分野の知見も活用しながら研究していきます。書籍や論文を読み込む以外に、小説、映画、演劇などを分析することも、人間を理解するうえで重要です。

現在、教育学が取りあげるべき問題は数多くあります。たとえば、入試のあり方、保護者と学校の関係、不登校、いじめ、学校や家庭内での暴力などです。それぞれの課題に対し、原因の追究や解決・予防の方法についての研究が盛んに行われています。

教員養成を行う課程では、現在生じているさまざまな教育上の問題を実践的に取り上げることが中心になるのに対し、教育学では「人間と社会」という観点で、より多角的な分析を行います。

教育学の講義の内容・カリキュラム・時間割の例

大学で学ぶ教育学では、まず概論や原論を学び、その後さまざまな教育に関するテーマをとりあげた各論を学んでいきます。

教育学のカリキュラムと授業内容

教育学の1・2年次は、教育学原論などの専門必修科目を履修します。ここで教育学に関する基本的な知識や学問の流れ、分析の仕方などを学びます。

3年次以降は専門研究へ進み、より具体的な教育問題などをテーマとした講義を受けたりゼミに参加したりします。内容は、国際理解教育や海外子女教育など異文化間の教育を取りあげるもの、社会と教育との関係を解き明かすもの、生涯学習を取り扱うもの、学校の先生にインタビューを行うものなどさまざま。社会の変化に応じた特色ある授業が行われることもあります。

「教職コース」「教職課程」と呼ばれる教員養成系と違い、教育学自体は教員養成を目的とした学問ではありません。しかし、大学によっては必要な単位さえ取れば教員免許を取得することも可能です。

教育学の時間割の例

実際に教育学を専門とする先輩の時間割例を見てみましょう。

具体的な時間割は学年や履修の進め方によっても異なります。1・2年次は専門必修科目とともに一般教養科目を学ぶ大学も多く見られますので、上のような時間割で空いている時間に教養科目を入れていくイメージです。

教育学を学んだ人々の卒業後の進路

教育学を学んだ人々の代表的な進路は教師や講師。最近は定年退職者が増加したこともあり、教員の採用数は増える傾向にあります。

しかし、地域によっては非常に競争率が高く、教師になるのは容易なことではありません。

そのため、一般企業に就職する人、公務員をめざす人、大学院に進学して臨床心理士などをめざす人など、教職以外の進路を選ぶ人もたくさんいます。

学校教員や社会教育主事などになる場合は資格取得が必要になるため、在学中に資格取得に必要な単位を取る大学生も多く見られます。

教育学を学べる大学選びのポイント

教育学を学べるのは教育学部や文学部です。

ただし、学部や学科の中に専攻やコースとして教育学を学べる課程を設置する大学もあります。学部や学科の名称だけでなく、専攻やコースの内容にも注意して探してみましょう。

教育学を学べる大学を見つけたら、どのような特色があるかもチェック。異文化教育や家庭教育など特定の分野に特に力を入れて研究している大学も多いため、各大学で重点的に扱っている分野を比較してみましょう。

自分が何に興味があるのかをわかっているなら、その興味対象を学べるカリキュラムを用意している大学を優先するとよいでしょう。

教員免許状を取得したい場合は、大学に教職課程(教職コース)があるかどうかも重要です。

まとめ & 実践 TIPS

教育学は、私たちの社会の中で行われるさまざまな教育を対象とする学問です。学校などの現場での教え方以外にも、歴史や社会、人間の心理など多方面の知見を活用して、教育のあり方を研究します。

教育学を学べる大学を探すには、学部名や学科名だけでなく専攻・コースもチェックしましょう。大学によって特に力を入れている分野が異なる場合もありますので、自分の興味に合った内容を学べる大学を探してみてください。

出典:マナビジョン 学問情報 「教育学」
https://manabi.benesse.ne.jp/shokugaku/learning/system/023/index.html

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