夏休みのポイントは「継続×集中」[中学受験]

いつもなら楽しい夏休みなのに、中学受験を目指す6年生の夏休みは少々事情が違うはずだ。
「つらい! 早く夏休みが終わらないかなぁ」と思う反面、「夏が終われば2学期だ! もう少し時間が欲しい」という相容れない思いを感じるであろう。
それだけこの期間が来年の入試にとって重要であり、だからこそ各塾も長期の夏期講習を設けているのである。
4日から6日に1日の休みと、お盆の時期に1週間程度の休みがあるだけで、ほかはほぼ毎日通わなくてはならないスケジュールの塾も多いと思う。
「なぜあれほどタイトな学習計画を実施するのか?」「もっと効率的に学習させられないのか?」などの疑問をもたれる保護者のかたもいらっしゃるであろう。

システムとして学習の継続

「もっと効率的に学習させることは可能である」とは考えられるが、「ただし生徒が継続的に学習できれば」という前提はある。
つまり塾が休みの時でも、「自主的に学習を継続できるか?」ということだが、これは小学生にはかなり難しいかもしれない。
自由な時間が多すぎて、よほど自主的なお子さまでなければ勉強を長期間続けることは困難なのではないか?
だからこそ塾に通わせて、システムとして学習の継続をはかるのであろう。

何らかの理由で塾に行くことなく受験をさせようとしているご家庭もあると思うが、そのような場合はかなり綿密な計画をたてて、塾に通っていないデメリット(学習を継続するシステムがないこと)を回避する必要がある。
たとえば家庭教師を十分に配備するとか、通常以上にご両親が学習管理をするとかである。
また夏期講習だけ塾に行かせるという手もあると思うが、環境の変化による緊張や疲労が考えられるので、体調をこわさないように十分注意すべきであろう。

学習に「集中」しているかを確認

さて、塾に通わせるなどで学習の継続は確保したとしても、それだけではまだ不足である。
なぜなら、集中力を欠いた学習では、効果が期待できないからである。
つまり、ただ「塾に行っている」あるいは「机に向かっている」だけでなく、そこで集中して勉強しているかということだが、現実問題として「集中」できていない受験生はかなり多いと思う。
「継続的に、かつ集中して学習する」ということがいかに困難であるかということだ。「塾は休まず通っている」とか「家でも勉強している(ようだ)」ということで安心するのではなく、学習に「集中」しているかを確認する必要がある。
今月は「集中」について考えたい。

プロフィール


小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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