「成績の悪い子」の英語が一気に伸びる?! 教え方のプロが解説する中学英語の勉強法
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英語が苦手な人の多くは中学英語でつまずいています。特に高校生の場合、学校の授業や大学受験対策に追われて十分な復習ができないまま、高校英語を前に右往左往している人も多いかもしれません。
英語を一気に伸ばしたいなら、何はともあれ中学英語の総復習から始めましょう。英語の過去形すら怪しかった高校生を1カ月で高校英語まで引き上げた元塾リーダー講師が、中学英語復習の勉強法を解説します。
中学3年分の英文法が学べる参考書・問題集を用意
中学英語といっても、語彙力・文法・会話と大きく分けて3つの領域があります。今回の勉強法で扱うのは文法。英文のルールや構造を理解し、自分でアレンジして使えるようにするための土台となる知識です。
教材は、中学3年分の英文法が学べる基礎・標準レベルの参考書と問題集を使いましょう。学年別のものより3年分が1冊にまとまっているもののほうが無駄がありません。
参考書と問題集がまとめて1冊になっているタイプを使う場合は、問題集をもう1冊用意すると演習量が不足せずに済みます。
参考書で文法を確認したら基本問題だけ解く
まずは不足している文法知識を補うために、参考書を1単元読んで例文の主語(誰が)や動詞(どうした)にあたる単語に下線を引きましょう。
英語は単語の位置がとても大切な言語。例文が出てきたら必ず主語と動詞をチェックしてください。
例文と文法の説明を見比べて英文の構造が分かったら、例文を5回ほど音読してから参考書や問題集でその単元の基本問題を解きましょう。
今回は文法を集中強化する勉強なので、以下のタイプの問題を積極的に解いてください。
● 動詞を適切な形にしてカッコ( )に入れる
● 与えられた英文を指定された時制や態に書き換える(なるべく全文を書いて答える)
● 与えられた英文を全文和訳する
● 与えられた日本語の文に合うように語句を並べ替える(記号ではなく必ず全文を書いて答える)
英単語は、さしあたり参考書や問題集に出てきた単語を覚えていけばOK。長文読解問題は苦手意識が強く手が止まる人も多いので、とばして構いません。
こうした手順で、中学3年分の単元を一通り復習。1〜2週間で突破するイメージで、知識の確認と基本問題演習を進めましょう。
基本問題の後は最初に戻って標準問題へ
基本問題を一通り終えると、頭の中には何となく時制、文型、不定詞、接続詞、関係代名詞節のことが残るでしょう。次に行うのは、“標準問題演習+文法知識の再確認”です。
まずは標準問題に取り組みます。やるべき問題は基本問題の時と一緒。単語テストや読解問題があっても飛ばして構いません。
分からなかったり間違えたりした問題は、参考書で文法知識を再確認して解き直してください。
この勉強法のポイントは「欲張らないこと」です。中学英語の発展的内容は高校英語で扱いますし、長文読解も高校英語でたくさん出てきます。膨大な量の文法事項が出てくる高校英文法に立ち向かえる基礎力さえ養えれば良いと割り切り、2週間〜1カ月で一気に駆け抜けましょう。
まとめ & 実践 TIPS
高校英語でつまずいている人のほとんどは、中学英語という基礎の定着が不十分です。
中学英語を習得するには、短期間で一気に文法力を高める勉強が有効。文の基本構造を知ることで、英語表現のルールもより理解しやすくなります。
中学3年間の内容がまとまった教材を使って1カ月を目安に集中して取り組んでみてください。
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