科学アニメ『Dr.STONE(ドクターストーン)』の人気の科学を調査・検証してみたら。

「ファンタジーに科学で勝ってやんぞ 唆(そそ)るぜこれは…!」
子どもから大人まで大人気のTVアニメ『Dr.STONE(ドクターストーン)』第1期第1話のラストの言葉です。
『Dr.STONE』の舞台は、全人類が謎の現象により一瞬で石化して約3700年後の世界。主人公・石神千空(いしがみせんくう)と個性的な登場人物がゼロから科学文明を作り出していく壮大な物語です。「土器」や「家」からはじまり「鉄」「メガネ」「発電所」「携帯電話」など。こんなものまで?というアイテムが科学の力で再発明されるスピード感のある作品。必要な材料や仕組みもわかるので、子どもからの「理科を好きになった」「科学に興味を持った」という声も多数。
そんな科学は、アニメにどんな風に登場したのでしょうか?「ラーメン」「ダイナマイト」など、小学生・中学生に人気の発明エピソードについて独自調査しました。
アニメシリーズは第2期まで放送され、さらに待望の続編も制作決定。1期・2期を未視聴の方も、今のうちにチェックしておきましょう。

TVアニメ『Dr.STONE』第2期第11話「PROLOGUE OF Dr.STONE」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

この記事のポイント

人気の発明①:「猫じゃらしラーメン」

検証:料理は科学。原始のサバイバルグルメ

「作って食べてみたい」(小学4年生・TAKA)「猫じゃらしがラーメンになるなんてびっくり」(中学3年生・スプラ)と、大人気の発明品が「猫じゃらしラーメン」。「おいしそう!」と放送時に評判になりました。その後に登場するコーラと合わせて、味が気になっている人が多い発明。

TVアニメ『Dr.STONE』第1期第8話「STONE ROAD」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

TVアニメ『Dr.STONE』第1期第8話「STONE ROAD」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

検証:小麦粉がない!千空が麺の材料に使ったのは?

猫じゃらしラーメンは、第1期第8話「STONE ROAD」に登場。村人の協力を得るため、石の世界(ストーンワールド)では誰も食べたことがなかった「ラーメン」を作る千空。「科学関係ねえじゃねぇか」というツッコミには、「飯(メシ)=科学」と答えます。猫じゃらしを脱穀して小麦粉ならぬ猫じゃらし粉にし、ラーメンの麺の材料にした科学のグルメ。そそります。

YouTubeには作ってみた動画がたくさん登場

【TVアニメDr.STONEコラボ】猫じゃらしでラーメン作ってみた!

こちらの動画では『Dr.STONE』科学監修・くられ先生と未完成型科学ロボ・メカ千空が原始ラーメンを制作。猫じゃらしは粟(あわ)の原種と言われているため、動画内ではラーメンの麺に粟麺を使っています。

検証:日本でラーメンが食べられるようになったのは?

中国にルーツを持つと言われる日本の「ラーメン」。新横浜ラーメン博物館「日本のラーメンの歴史」によると、日本初の中華麺「経帯麺」の記録が残っているのは室町時代の1488年(室町時代)。1697年(江戸時代)には水戸光圀公が日本人として初めて中華麺を食べています。
ただし江戸時代にラーメンが広く食べられていたわけではありません。1910年(明治時代)にオープンしたラーメン専門店「淺草 來々軒」によって、日本初の一大ラーメンブームが起こったそうです。
今では種類も増え、みんなが大好きなラーメン。千空も「世界一旨い料理」と言っています。

人気の発明②:「自動車」

検証:科学工作の極み、自動車作り

「トミカが好きなので、自動車を作るところが面白かった」(小学2年生・ヤマト)「NASA開発のエアレスタイヤが気になった」(小学5年生・ひろき)と興味津々の子ども多数の「自動車」は、第2期第5話「STEAM GORILLA」で完成。千空たち科学チームのワクワクも止まらない様子でした。

TVアニメ『Dr.STONE』第2期第5話「STEAM GORILLA」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

検証:スチームゴリラ号のタイヤは竹製

自動車「蒸気機関(スチーム)ゴリラ号」は木の車輪に竹製タイヤを装着。村の子どもたちも竹の六ツ目編みをがんばりました。
竹といえば、エジソンが白熱電球のフィラメントに日本の竹を使ったことが有名。丈夫でしなやかな竹は、昔から道具や科学に使われてきた素材なのです。

TVアニメ『Dr.STONE』第2期第5話「STEAM GORILLA」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

検証:最初の車は「蒸気自動車」

TOYOTAクルマ教室によると、自動車の誕生は1769年頃(日本は江戸時代)。はじめは蒸気の力で走る「蒸気自動車」でした。日本で国産第1号のガソリン自動車が作られたのは、1907年(明治時代)です。

人気の発明③:「ダイナマイト」

検証:科学の切り札は、全員助けるために

「爆発のシーンがかっこいい」(小学1年生・プリン)「まさに科学力という感じ」(中学2年生・こえだ)と、視聴者にインパクトを与えた「ダイナマイト」。第2期第9話「壊すもの救うもの」で、追い詰められた千空たち科学チームが作り出します。科学文明復活を阻止したい司帝国との形勢を逆転し、闘いは停戦へ。圧倒的な力を持つダイナマイトですが、千空は闘いの参加者を「全員助ける」ために使います。

TVアニメ『Dr.STONE』第2期第9話「壊すもの救うもの」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

TVアニメ『Dr.STONE』第2期第9話「壊すもの救うもの」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

検証:力も科学。すべては積み重ね

ダイナマイト作りに、千空は石けんも使用。司と出会ったばかりの頃、千空は司の前で、医者がわりの命の石「Dr.ストーン」(石けん)を作っています。「石けんで始まった戦いが、石けんで終わる」という胸アツな展開。千空だけでなく、素材を集めるクロム、紙飛行機のアイデアを出したあさぎりゲン、時間を稼いだバトルチームとみんなの力で闘ったことも、「トライ&エラーを積み重ねる」科学の力を象徴していました。

検証:ダイナマイトを発明したのは、ノーベル

ギリシア語で「力」を意味するダイナマイトは、1866年(日本は江戸時代)アルフレッド・ノーベルが発明。『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』(ダイヤモンド社)によると、ダイナマイトで巨万の富を築いたノーベルの遺言書に基づき、1901年(明治時代)よりノーベル賞の授与が始まりました。ノーベルがダイナマイトを開発した理由には、闘いの抑止力になるほど強力な物質があれば、戦争が起こらなくなるという考えがあったそう。
『Dr.STONE』で千空たちの作った紙飛行機ダイナマイトは、誰も傷つけることなく司軍の戦意を喪失させています。

科学の知識が身に付くアニメ『Dr.STONE』。子どもが夢中になるポイント、登場人物と、続編はいつから?

ポイント①:謎に包まれた「石化現象」

地球上の全人類を、ある日突然石化させた謎の光線。石器時代のような世界で目覚めた千空は、世界を取り戻すために科学史200万年を駆け上がります。科学監修に基づき、実際の文明の歴史に興味を持てることも魅力的。司帝国との闘いは、「科学ってなんだろう」「みんながしあわせに暮らすには?」を考えるきっかけにも。

TVアニメ『Dr.STONE』第1期第1話「STONE WORLD」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

ポイント②:科学大好き少年「千空」

超人的な頭脳を持つ科学少年。合理的で口が悪いが、科学にまっすぐで仲間思い。天才ぶりに圧倒されますが、その源は圧倒的な知識と探求心、トライ&エラーの地道な努力を繰り返すこと。村の長となり、「科学王国」を率いることに。服に描かれた「E=mc²」は、アインシュタインによる物理学の式。

TVアニメ『Dr.STONE』第1期第4話「狼煙をあげろ」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

ポイント③:マジシャン兼メンタリスト「あさぎりゲン」

ペラッペラな軽い口調で相手を翻弄するメンタリスト。スパイとして登場し「俺は誰を切ってでも 勝ち馬に乗る!」と言っていたが、次第に千空の文明を築く力に惹かれ、科学王国の仲間になる。

TVアニメ『Dr.STONE』第2期第1話「STONE WARS BEGINNING」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

ポイント④:「クロム」「コハク」「スイカ」「カセキ」など個性的な仲間たち

頼りになる科学王国のメンバー。身体能力だけでなく、工作好き、リサーチが得意など、それぞれの能力で活躍します。年齢・性別も関係なし。

TVアニメ『Dr.STONE』第2期第7話「極秘のミッション」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

TVアニメ『Dr.STONE』第2期第7話「極秘のミッション」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

ポイント⑤:実現への近道「ロードマップ」

超高速で科学文明を取り戻すため、千空たちの科学王国では目標達成のためのロードマップがよく示されます。第1期第8話「STONE ROAD」では、「抗生物質」を作るため、生き物から作るペニシリンと石から作るサルファ剤を検討。石の世界で実現可能性が高いサルファ剤へのロードマップが用意されました。
むずかしい目標でも、小さな課題を一つずつクリアすれば近づけることがわかります。

TVアニメ『Dr.STONE』第1期第8話「STONE ROAD」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

TVアニメ『Dr.STONE』第1期第8話「STONE ROAD」より ©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会

ポイント⑥:世界がどんどん広がる

『Dr.STONE』で触れる科学や発明品は本当にたくさん。お子さんの興味に合わせて科学の本や発明家の伝記、YouTubeなどで深堀りすれば調べ学習にもなります。アニメがきっかけで「小学校で化学クラブに入った」(小学4年生・家康)「図工が好きになった」(6才)「元素記号を覚えた」(小学6年生・ゆうと)の声もありました。
教科書を見て「あ、これは…!」とピンとくることも多そうですね。

TVアニメ 「Dr.STONE」 科学部 <メカ千空が行く!> 第8回 ~ 解決編:科学のチカラで最速アイスを作れ! ~

気になる続編はいつから? 内容は?

アニメ『Dr.STONE』は、待望の続編制作が決定しています。放送スケジュールはまだ発表されていませんが、続編決定スペシャルPVには帆船で大海原に乗り出す千空たちの姿が。最後にはあの人気キャラクターの姿も登場!ますますスケールが大きくなる科学王国の活躍に目が離せません。

TVアニメ「Dr.STONE」続編決定スペシャルPV

まとめ & 実践 TIPS

ワクワクしながら、子どもの科学への興味も育てられるTVアニメ『Dr.STONE』。科学史200万年を駆け上がる冒険はさらに続きます。大人も子どもも夢中になれる作品で、「これは実際にある?」「本当に作れるのかな」など、科学や発明品について親子で話題にしてみてはいかがでしょうか。

執筆/樋口かおる

TVアニメ『Dr.STONE』公式サイト
TVアニメ『Dr.STONE』公式Twitter

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(稲垣理一郎:原作 Boichi:作画/集英社)

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(稲垣理一郎:原作 Boichi:作画 科学監修:くられ/集英社)

プロフィール

樋口かおる

編集&ライター&グラフィックデザイナー&駄菓子屋さん&落語会主宰。早稲田大学商学部卒。ゲームから家具まで手作りするDIY好き。

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