国語力って何?大人にも重要な国語力を子どものうちに伸ばす勉強法4選

コミュニケーションや文章の読解、伝わりやすい文章作成に不可欠な国語力。小学生から高校生までは国語や現代文で学びます。子どものうちに国語力をしっかり伸ばせれば、大人になってからの仕事や資格対策でも大いに役立つでしょう。国語力を伸ばす勉強法や親御さんによるサポートのポイントを解説します。

この記事のポイント

国語力とはどんなもの?

「国語力」とは「考える力」「感じる力」「想像する力」「表す力」「国語の知識」「教養・価値観・感性等」で構成される、日本語を運用する総合的な力を意味します。これには、漢字や慣用句の知識、さまざまな情緒に関する表現を理解したり使ったりする力、論理的思考力、読解力、設問に適切に答える解答力なども含まれます。

2018年に実施されたOECD(経済協力開発機構)によるPISA(生徒の学習到達度調査)の結果では、日本の子どもたちの数学的リテラシーと科学的リテラシーは前回2015年の調査に続いて世界トップレベル。

しかし、読解力で見ると日本の子どもたちの平均はOECD平均よりは高いものの、低得点の子どもたちが増加しました。判断の根拠や理由を明確にしながら自分の考える述べることなどについて課題があることが指摘されています。

PISAの読解力問題で日本の子どもたちの正答率が比較的低かった問題は、テキストから情報を探し出す問題、テキストの質と信憑性を評価する問題などです。

国語力は全教科に役立つ力

国語力はすべての教科、すべての学習や知的活動に役立つとても重要な力です。

学校生活でいえば

  • ・教科書や資料集をきちんと読み理解する
  • ・テスト問題で何が問われているのかを理解する
  • ・学校からの文書を読んで適切に活動に参加する
  • ・情報を得るために図書館で本や新聞を読む

といった勉強や活動が代表例でしょう。

中学受験で算数の成績が伸び悩んでいる場合の原因を見ると、「問題文を理解できずにうまく考えられない」というもの意外に多くあります。学校の教科書や塾の教材、テスト問題では、ほとんどの部分が文章で書かれているもの。国語力を十分に養うことで、こうした教材やテスト問題に対する理解度が大きくアップするでしょう。

また、ご家庭でも、

  • ・取扱説明書などを読んで適切に機器を操作する
  • ・自治体のサービスやルールを知る
  • ・公式サイトや新聞から災害情報を得る
  • ・時事問題の要点や対立している意見を整理する

などで国語力は欠かせません。

大人になってからは、

  • ・会議の議事録をとる
  • ・報告書や資料を作成する
  • ・資格勉強として教本や参考書を読む
  • ・時事問題を知る、考える
  • ・自分のアイデアを言葉で伝える

といった場面で国語力はとても役立ちます。近年よく話題になる論理トレーニング系の書籍も、論理的に理解・表現するという国語力の一部を伸ばすために有用です。

国語力を身につける勉強法4選

では、国語力はどのように養っていけばよいのでしょうか? 実は、国語力は学校の授業だけで育てられるものではなく、ご家庭での学習や練習も重要です。子どもたちが国語力を伸ばす4つの勉強法を紹介しましょう。

【勉強法1】活字を追う「体力」を養う

国語力を養うには、まず活字を読み続ける「体力」が必要です。映像や音楽は勝手に流れていくため、受動的でも情報が入ってきやすいもの。それに対して「活字を読む」という活動は、自分から読まなければ先へ進みません。そこで、まずは読む活動を続ける体力が必要ということになるのです。

読む体力を養うには、読書が最適。文部科学省でも、読書は国語力を伸ばすために極めて重要であるとしています。

読書では、いきなり難しい本や分厚い本に挑戦する必要はありませんし、物語に限定する必要もありません。理科や算数が好きな子どもには、物語に限らず伝記や自然科学の本ももおすすめ。子ども自身に合ったレベルと量で、活字を読む体力を少しずつ養っていきましょう。

お子さまがまだ文字を読めないなら、「読み聞かせ」や「お話」をとおして基本の語彙力を育ててあげてください。小学校低学年になったら親御さんから定期的に声かけを行い、読書の機会を設けてみて。親子で一緒に読書をするなら、親子で同じ本を読んでも、別々の本を読んでも構いません。

週に1回などタイミングを見て感想を伝えあうと、「読みっぱなし」にならず楽しく続けられるでしょう。

【勉強法2】知らない言葉を調べる

読書や日常生活の中で知らない言葉に出会ったら、必ず辞書などを使って意味を調べてください。知っている言葉が増えれば読める文章のレベルや幅が広がり、国語力強化に直結します。そうした言葉を使って子どもが自分の考えをまとめることにも役立ちますよ。

読書後の感想を親子で伝え合ったり、ニュースなどで新しい情報を得る際にも、お子さまにとって知らない言葉があるかどうかを意識するとよいでしょう。「その言葉、どういう意味?」と尋ねられたら、お子さまが持っている紙の辞書やインターネットで使える辞書で一緒に調べてみてください。

新しい言葉を覚える際は、文章の音読なども活用するのがおすすめ。日常の文章の中で音とともに覚えることで、その言葉を定着させやすくなります。

【勉強法3】小学校中学年~中学生は「読む・書く」の反復練習へ

国語力を強化するには、国語の知識を確実に身につけていくことが重要です。保育園・幼稚園や小学校低学年のうちは「話す・聞く」を中心に練習していきますが、小学校中学年からは「読む・書く」にも重点的に取り組みましょう。

「読む・書く」の基本的な学習方法は、問題集や作文などにくり返し取り組むこと。問題集では、漢字や言葉を覚えて読んだり書いたりする練習ができるとともに、長い文章を読んで設問に答える練習もできます。

指示語の内容や筆者の意見を抜き出す問題、問われていることに対して文中の表現を用いて要約する問題などは、学校の成績向上にも役立つでしょう。

学校のテストで間違えた問題も、解答・解説をじっくり確認して解き直すと、設問の意図や文章の読み方をより深く理解することができます。

学校の作文だけでなく、定期的に日記をつけることでも書く練習が可能です。最初のうちは1行〜3行程度の日記で構いません。慣れてきたら少しずつ量を増やしつつ「Aだと思う。なぜなら、Bだから」といったように、接続詞も含めるようにすれば、論理力の育成につながります。

【勉強法4】日々のコミュニケーションを大切にする

国語力を身につけるには、コミュニケーションも不可欠です。コミュニケーションは「話す・聞く」の力が大きく発揮される場面。子ども自身が自分の感覚や考え方を言葉で表現するとともに他の人の意見を聞いて考える機会にもなるため、子ども自身の考えがより深まると言われます。

ご家庭では、

  • ・子どもが読んだ本の感想をじっくり聞いてあげる
  • ・物語の登場人物がどう感じていたのかを子どもに想像させる
  • ・「もしも…だったら」などと、物語の設定を変えて一緒に考えてみる

といった会話が可能でしょう。

こうしたコミュニケーションでは「これが正解」という意見を決める必要はありません。お互いに意見を出し合い、それぞれに考えを深めることを意識してみてください。

子どもの国語力を伸ばすために親が気を付けたいこと3つ

子どもが自ら進んで読書できるようになるには、親御さんのサポートがとても大切。サポートする際にぜひ押さえたいポイント3つを解説します。

【ポイント1】子どもに好きな本を選ばせる

読書というと「有名な小説を読んでほしい」と感じることがあるかもしれませんね。しかし、無理やり小説を読ませようとすると、合わない子は読書嫌いになってしまう恐れがあります。

子どもが読書を自分で進められるようになるには、その子の語彙力・文法力、そして興味に合った内容の本を選ぶことが大切。一緒に書店や図書館へ行き、子どもに自由に本を選ばせてあげましょう。

【ポイント2】自由に読ませて感想を押しつけない

一度読み始めても、お子さまがその本を「つまらない」「難しい」と感じているなら、読むのをやめても構いません。「いつでもやめられる」という気楽さが、読書を始めるハードルを下げてくれるからです。

また、お子さまが読書をする中で、さまざまな想像をめぐらすこともあるでしょう。そんなとき、「本当はAっていないんだよ」「違うでしょ」などとお子さまが感じたことを否定するのはNGです。

ご家庭での読書は学校のテストではありませんので、お子さまが自由に読んだり考えたりできることを大切にしてあげてください。読書の楽しさを知ることで、自然と読書量も増えるでしょう。

【ポイント3】絵本・図鑑・マンガも読書と考えよう

活字が中心の本に興味を示さない子どもの場合、絵本や図鑑なども選択肢に入れてみてください。

絵本なら、たくさんの活字を読むことに慣れていない子でも取り組みやすいですし、図鑑なら図や写真を中心に理解を進めつつ絵本よりも読む量を増やせます。動物や天体に興味がある子の場合、図鑑をパラパラめくりつつ大人顔負けの知識を蓄えて説明できるようになることもあるでしょう。

また、「マンガは読書のうちに入らない」という考えの親御さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、これからの読書体験を豊かにするためにはマンガも読書の1つと考えることが、読書のハードルを下げるポイントになります。

図書館には、歴史上の重要な出来事や人物をテーマとした学習マンガ、算数の文章題の解き方・考え方をテーマにしたマンガ、時事問題を扱ったマンガなどがあります。今は活字を読み続ける体力や国語の知識などが不足していても、マンガなら絵とともに文章に触れ、楽しく知識を蓄えることが可能です。

幅広い知識を得られれば、それまで難しいと感じていた本でも「知っていることが書いてある!」と感じられ、活字が主体の読書にも取り組みやすくなるでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

国語力を育てるために重要な読書。ご家庭では、お子さまに合った領域・レベル・文章量の本を自由に読めるようサポートしてあげましょう。「読書は楽しい」という経験が、活字を読む体力や語彙力を一層育むことにつながります。

「書く」「話す」を伸ばすには、日々の日記や友達・親子間でのコミュニケーションも役立ちます。読書のあとでお子さまが本の感想を伝えてきたら、ぜひじっくり耳を傾けてあげてください。

出典:
いまこそ考えたい「家庭で求められる国語力の育み」第1回|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/200711/20071122-54.html

いまこそ考えたい「家庭で求められる国語力の育み」第2回|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/200711/20071122-55.html

どういう勉強をしたら、一人で国語力を上げられるのか教えてほしい[中学受験]|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/juken/201202/20120220-1.html

子どもを読書好きにする方法 読書好きの小学生は国語力・集中力が伸びる!【前編】|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201510/20151009-4.html

子どもを読書好きにする方法 読書好きの小学生は国語力・集中力が伸びる!【後編】|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201510/20151014-5.html

OECD生徒の学習到達度調査(PISA)|国立教育政策研究所
https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/index.html#PISA2018

第2 これからの時代に求められる国語力|文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/toushin/04020301/003.htm

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