自由研究テーマ「雲はどうやってできている?」 素朴な疑問から生まれる実験をやってみよう!

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夏休みの宿題の定番・自由研究はなかなかやることが決まらず、どうしても後回しになりがちです。そこで今回は、お子さまの身近な疑問を入り口にして、自由研究を進めるためのポイントを、具体例を挙げながらご紹介いたします。

この記事のポイント

子どもの素朴な「なぜ?なに?」からテーマを決める

自由研究のテーマを決めるときには、お子さま自身が「なぜ?」「なに?」と疑問に思っていることから決めることがよいです。ただ、なかなかお子さまが疑問に思うことが少ない場合もあると思います。そういったときには、自然現象や身近な日常生活に目を向けるように会話してみてください。
たとえば、「今日はいいお天気だね。」や「おかず冷めちゃったから、電子レンジであっためようか。」といった身近なことを話して注目させてください。そして、そこから「なぜ?なに?」を広げてあげるとよいでしょう。

具体的な自由研究の進め方

疑問からテーマが決められても、具体的に自由研究として何を行ったらよいか、進め方がわからないこともあるかと思います。そのようなときは、以下のようなポイントで考えていくと、自由研究に落とし込むことができます。

  • ① 実際に自分で作ってみる
  • ② 本やインターネットで調べたり、その場に行って見聞きしたことをまとめる
  • ③ 同じ仲間のいろんな種類を集めて比べる
  • ④ 変える条件と変えない条件を決めて、実験して確認する

このポイントで考えてもやり方が思いつかないときには、保護者のかたが提案したり、インターネット等で紹介されている実験方法を参考にして、やってみるのもよいでしょう。。やってみて気づいた点やうまくいかなかったときに原因を考えてまとめることが自由研究になります。次からは、身近な疑問をもとにした自由研究の例を、具体的に2つご紹介します。

例1:雲はどんな風にできるの?~自然現象から考える~

空気中の水蒸気が冷やされて小さな水滴になり、その水滴が空気中のちりに集まって目に見えるようになっているのが雲です。海などから水が蒸発すると、空気に水蒸気が含まれるようになります。この空気が上昇すると、気圧が下がり、温度も下がるので、空気に含まれている水蒸気が水滴となり、これが雲として見えています。
このテーマを自由研究に落とし込む方法として、実際に雲を作ってみる実験があります。一緒に雲の形や名前、でき方などを調べてまとめてみるのもよいでしょう。

例2:どうして電子レンジはものが温まるの?~日常生活から考える~

電子レンジはマイクロ波と呼ばれる目に見えない波を出します。このマイクロ波が食べ物の中に含まれる水分に当たると、その水の粒(水分子)が激しく動き始めます。水分子があまり動いていないときは温度が低いですが、水分子が激しく動きだすと、そのエネルギーが熱となって温度を上昇させます。このようにして、電子レンジはものを温めています。
このテーマを自由研究に落とし込む方法として、以下の3つの実験などがあります。

  • ① 温めることができないもの、温めると危険なものを調べる
  • ② いろんなものを同じ条件で温めてみて、温まり方の違いを調べる
  • ③ 温める時間を変えてみて、温まる温度との関係性を調べる

①については、電子レンジの取扱説明書などから調べて特徴をまとめ、なぜ温めることができないのか、なぜ温めると危険なのかを考えてみるとよいでしょう。②については、温まりやすいもの・温まりにくいものに区別してみて、どんな特徴があるかを考えてみましょう。③については、温める時間と温度を表にしてみて、どんな関係があるかを考えてみましょう。

まとめ & 実践 TIPS

このように自由研究のテーマに困ったら、お子さまが興味を持った身近な出来事をテーマに、深く調べてみたり、どうなるか検証してみたりして、まとめてみるように教えてあげてください。ぜひお子さまとたくさん会話をして、お子さまの興味に目を向けてみてはいかがでしょうか。

株式会社プランディット 編集事業部 理科課 原田
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの理科の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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