時事問題に関心を持たせたい ニュースを家庭学習に取り入れるのが上手な保護者がやっている3つのこと
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社会や世の中について関心を持ってほしい。そんな思いから子どもにニュースを見せても、反応がイマイチ……ってこと、ありませんか? ニュースに関心を持つ子どもは、社会と自分との繋がりをイメージでき、学習意欲もUPすると言われています。上手にニュースを取り入れている保護者の取り組みを参考に、家庭でのニュース活用のコツを考えていきましょう。
子どもに身近なテーマをセレクトし、一緒に見て話し合う
ニュースは、国内外の政治から社会問題まで幅広いテーマが取り上げられています。だからといって、その全てを子どもと共有しなきゃ……と思わなくても大丈夫。むしろ、それだと破綻してしまいます。
ニュースを家庭学習にうまく取り入れている保護者は、子どもの興味関心を高めるためのテーマ選定が上手。たとえば「アメリカの大統領選挙」よりは「新型コロナウイルスが生活に及ぼす影響」のほうが、子どもも当事者意識を持てますよね。
このように子どもが身近に感じられるテーマを選び、保護者も一緒にニュースを視聴しましょう。そのうえで、見た内容についてざっくばらんに話し合う時間を設けることが重要です。
その際に大切なのは、雰囲気づくり。「はい、今からニュースの内容について意見交換をしましょう」といった堅苦しいものでは、子どもも緊張して身構えてしまいます。「飲食店のほかにも、お客さんがこなくて苦しいお仕事ってなんだろうね?」というように、あくまでカジュアルに、普段の会話の延長線上のような雰囲気を目指しましょう。インプットした内容をアウトプットし、意見交換をすることで理解も見方もグンと深まるはずです。
「事実」でなく「なぜ」に重点を置く
子どもの興味関心を高め、「なるほど」という知的好奇心を刺激するためには「なぜ」「どうして」を伝えることが重要です。事実を知るだけでは、暗記の勉強のように無味乾燥なものになってしまいがちですが、「なぜ」を知ると生き生きとした物語として理解が深まるためです。
新型コロナウイルスの影響で、飲食店の倒産が増えているというニュースであれば、時短営業や外出自粛ムードの影響のことや、協力金だけではなぜ不十分なのかといったことを、保護者から補ってあげられるといいですね。
謎解きのように考えていくことで、論理的思考力も磨かれます。保護者が解説するだけでなく、「どうしてだと思う?」との問いかけも大切にしていきましょう。
昨今の入試では、時事問題でも、事実だけでなく理由・背景説明が求められることが増えています。因果関係を押さえるという視点を忘れないようにしましょう。
単一的な視点でなく、さまざまな立場からの見方を伝える
さまざまな立場からの見方を考えることも、ニュースを取り入れるのが上手な家庭が行っていることです。多面的な見方を伝えることは、子ども自身の考え方の幅を広げ、思考を深めることに役立ちます。
たとえば「Go toの延期や中止」に関しても、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点ではそうですが、経済を回し、人々の仕事や生活を守るという観点では、別の意見も出てきますよね。
このように、1つのニュースにも様々な立場から様々な意見があり、一筋縄ではいかないことを知ることで、知的好奇心は刺激されます。「難しいけど考えがいがある!」と思えるわけです。
子どもたちが生きていくのは、今よりもますますグローバル化し、多様な人と関わる社会。その中では、多様な立場を理解するのは基本行動となります。未来を生き抜く力の養成にも、ニュース学習は有効です。
まとめ & 実践 TIPS
ニュースに関心が持てると、社会と自分との繋がりを意識し、学習意欲も向上します。とはいえ、ただ見せるだけではうまくいきません。親子で一緒に視聴し、話し合う時間を設けましょう。そのうえで、身近なテーマから始めること、「なぜ」に重点を置くこと、さまざまな立場からの視点を知ることを大切に、子どもの興味関心を高められるとよいですね。
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