どうやって担任の先生はクラスの席を決めているの?席替えをする目的について

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小学校で定期的に行われる席替えは、どういった意図があるかご存知ですか? ただ何となく行われているような席替えも、円滑なクラス運営ができるよう、担任の先生によって様々な工夫がこらされています。席替えの視点やメリットについてご紹介します。

この記事のポイント

席替えの頻度と方法

小学校の席替えは、1ヶ月に1回程度行われるのが一般的。その方法は、大きく3種類に分けられます。
1つ目は、担任の先生が決めるというパターン。先生のクラス運営上の意図を反映させやすく、最も多いパターンとなります。
2つ目は、くじ引きなどを利用するパターン。クラス運営が落ち着いてきた頃に取り入れられることが多いものとなります。ただし、目の悪い子が後ろに席になってしまうといったケースが生じた場合は、くじ引きの後に席の入れ替えをして調整することもあるようです。
3つ目は、フリーで子どもたちに決めさせるパターン。このパターンが用いられることは少ないものの、子どもの自主性を重んじる先生などは取り入れることがあるようです。

席替えで担任の先生が考える視点

席替えをする際、担任の先生は、円滑なクラス運営ができるよう多くの視点を持って配置を考えます。1つずつ見ていきましょう。

・目や耳の悪い子を前のほうにする

視力が悪かったり、耳が聞こえにくかったりする子どもは、後ろのほうの席だと学習に支障をきたしてしまいます。そのため、そういった子どもたちは、前から3列目くらいまでに配置するよう配慮がなされます。

・班のメンバー構成は適切か

小学校の授業では、4〜6人ほどの班活動を行うことが多くあります。理科の実験や、国語の壁新聞作りといったものです。そういった班活動がうまく行えるかは、メンバー構成によるところが大きいもの。

リーダー的な役割を果たせる子はいるか、フォローが必要な子がいる班に面倒見のよい子はいるかといった点などを考慮し、適切なメンバー構成となっているかを判断していきます。

・トラブルを防ぎ、落ち着いて学習できる環境になっているか

おしゃべりな子や、相性の悪い子が隣同士や近くの席になると、授業が騒がしくなってしまったり、喧嘩が始まってしまったりとトラブルも発生しがちです。そのため、担任の先生は、そういったトラブルがなるべく起こらない配置となるよう、誰と誰が近くの席なのかについて細心の注意を払っています。

・フォローが必要な子をフォローしやすいか

学習面や生活面など、フォローが必要な子どもに目が行き届きやすいかも担任の先生が重視している視点です。前のほうに配置したり、何人かを近くに配置してまとめてフォローできるようにしたりと、担任の先生ごとに様々な工夫がされています。

席替えのメリット

これまで見てきたように、席替えは多くの視点や配慮が必要な骨の折れる作業です。それなのに、1ヶ月に1回など頻繁に席替えが行われるのはなぜなのでしょうか。その理由は、2つあります。

1つ目は、コミュニケーションの偏りを防ぎ、人間関係を広げるということ。いつも同じ友達といるだけでなく、新たな友達と関係性を築くきっかけとするということです。
2つ目は、マンネリを打破し、新鮮な気持ちで学習に向かえるようにすること。席替えにより、気分も一新されることで、気持ちを新たにすることができるというわけです。

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まとめ & 実践 TIPS

席替えには、クラス運営や人間関係の構築、円滑な班活動など様々な視点から工夫がこらされています。子どもにとっても、席替えはドキドキしつつも楽しみなイベント。席替えについて聞くことで、子どものクラスの様子や人間関係もつかみやすいものです。ぜひ、お子さんと席替えのお話もしてみてください。

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