自由研究も解決! 水族館は学びがいっぱい
夏休みに入り、自由研究に頭を悩ませている保護者のかたも多いかもしれません。夏休みのお出かけを楽しみつつ、自由研究にも取り組める水族館に足を運んでみるのはいかがでしょうか。
サンシャイン水族館で海獣類担当の飼育スタッフである先山広輝さんに、水族館の生き物の観察ポイントを伺いました。ぜひ自由研究のヒントにしてみてください。
エサの種類、食べ方に注目して生き物を観察してみよう
水族館に足を運んだら、ぜひ見てほしいのが生き物のエサやりです。
どの水族館でも、生き物のエサやりをイベントとして公開しているところは多いはず。「何を食べるのか」「どうやって食べるのか」に着目して、自由研究にしてみてはいかがでしょうか。具体的な観察ポイントを例に上げてご紹介します。
・ペンギンはどうやってエサを食べているのか観察してみよう
ペンギンはどうやってエサの魚を食べているのかに注目してください。よく見ていると、必ず頭の方から丸飲みしているのがわかると思います。これは、魚のヒレやウロコが頭から尾ビレの方に向かっているので、ひっかからないようにするためです。飼育スタッフがペンギンに頭の方から魚を与える場合はもちろんですが、そうでない場合にも、ペンギンは必ず頭から飲み込めるように魚の向きを変えて食べるはずです。これは、水中でエサを食べるときも同様です。
・コツメカワウソの触覚を見つけてみよう
最近人気のコツメカワウソですが、野生のコツメカワウソは、岩の隙間に手を差し込み、驚いて飛び出てきたエビや魚を捕まえて食べます。そこで活躍するのが、肘から生えたひげのような感覚毛です。エサとなる生き物が近くを通り過ぎると、この感覚毛が反応して、魚がいるということに気づくことができます。この感覚毛は、泳ぐときに水の流れを感じる役割もあり、水中に適した体のつくりになっているというわけです。
<画像提供:サンシャイン水族館>
ガイドツアー・パフォーマンスに参加してみよう
定番ですが、飼育スタッフや解説員が説明をしてくれるガイドツアーや、パフォーマンスなどのイベントに参加するのがおすすめです。水族館に足を運ぶ前に、イベントの時間を調べておくとよいでしょう。夏休みは混み合うので、目的のイベントがある場合は早めに到着して、見やすい場所を確保できるとよいですね。
自由研究の場合は、メモを取るための道具やカメラ、スケッチブックなどを持って行きます。特に、写真を撮っておくと、あとから思い出しやすく、まとめるときに活躍しますが、写真を撮ることだけに注力してしまうと、観察や解説を聞くのが疎かになってしまう場合も。そういった場合は、保護者のかたが撮影を担当するなど、上手にサポートしてあげられるとよいですね。
暑い夏、水族館で涼しげに泳ぐ生き物の観察に出かけてみてはいかがでしょうか。
取材協力:サンシャイン水族館
http://www.sunshinecity.co.jp/aquarium/