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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
ふだんはおとなしい性格ですが、2週間ほど前からため込んでいたものが爆発したかのようにしかられたりすると、発狂したように家を飛び出したりします。どのように接したらよいのでしょうか?
上に7歳、下に2歳の女の姉妹がいる真ん中の5歳6ヵ月の男の子です。
性格はおとなしくて幼稚園でも戦いごっこなどは嫌いでブロックなどで遊ぶような子です。妹が生まれたときも赤ちゃん返りなどはあまりありませんでした。姉が小学校にあがってからは、姉のストレスのはけ口にされ、とてもひどい目に合わされても姉を慕っている姿がけなげに感じていました。
ところがつい2週間ほど前からため込んでいたものが爆発したかのように、しかられたり、自分の思い通りにならないと発狂するようになり家を飛び出したり、買い物先で逃走して2時間も見つからなくて警察にお世話になったりといった行動をとります。どのように接したらよいのでしょうか。
がまんを重ね、相当ストレスがたまっていたのでしょう。まずはお子さんの気持ちを理解してあげること。そしてお子さんとの時間をつくり、気持ちをほぐしてあげましょう。
3人きょうだいの真ん中のお子さんはどうしてもがまんをしいられることが多くなります。
一見何も感じていないかのようにしていても実はお子さんの心の中はとても複雑です。おうちのかたに訴えたいことがあっても、じっくり話を聞いてもらえる雰囲気ではないと自分の気持ちを抑えてしまうのです。
親の方も、ふだんからおとなしいお子さんですと大丈夫という思いがあり、お子さんが何かサインを出していてもついつい見過ごしがちです。そして親が気づかないうちにストレスをたくさんためていることも少なくありません。それがピークに達したとき、思いもしないような行動に走ったり、反対に無気力状態になることがあります。
こうした行動が出現するには何らかのきっかけがあったはずです。おうちあるいは幼稚園で何かあったのかもしれません。
お母さんに甘えたくてもお母さんは妹にとられている、お姉ちゃんからはひどい目に遭わされる状況では自分の気持ちのもって行き場がなかったのでしょう。
おそらくお子さん自身も何がどうなっているのかよくわからないで行動しているはずです。お子さんの様子が豹変(ひょうへん)すると親も不安になり、どうにかしなければと焦ってしまいます。
このようなときはどうしてそんなことをするのか理由を聞き出したり、過剰に反応することは避け、お子さんの気持ちを理解してあげましょう。
お子さんの好きな遊びに付き合ってあげたり、ちょっと注意してみてあげるだけでもお子さんの気持ちがほぐれてきます。
たとえ短くてもおうちのかたと共有できる時間はお子さんにとってとても大切です。
リラックスできる状況で何がいやだったのか、どうしてほしかったのかなどお子さんがお話ししてくれることもあるでしょう。お子さんに寄り添うという態度で接してあげれば、必ず落ち着いてきます。