勉強したくない! そんなときにやる気を引き出すマル秘テクニック
「テストが近いのに、どうしても勉強する気分になれない!」そのようなことに悩んでいる中高生のかたは、実に多く見られます。集中力が欠けていると、記憶力が低下してしまったり、勉強を継続できなかったりなど、さまざまな弊害が生じてしまうでしょう。
また、そのような子どもに対して、お母さんがたが「勉強しなさい!」と強く怒ると、逆に子どもがやる気を失ってしまう恐れがあります。そのため、お母さんがたは子どものやる気を妨げないように、慎重にフォローしてあげることが大切です。
そこで今回は、集中力を発揮するコツや、お母さんがたが注意するべきポイントをご紹介します。
勉強したくないときに集中力を発揮するコツ
1.机と部屋を片付ける
まずは勉強に取りかかる前に、自分の「学習環境」を見直してみましょう。机の上に余計なものが散らばっていたり、部屋全体が汚かったりしませんか? 例えば、机の上にゲーム機や携帯電話などがあると、勉強以外のことに気を取られやすくなります。
人間の脳は、目に入ったさまざまな情報を処理してしまうため、余計なものが散らばっているほど勉強に集中することは難しくなるでしょう。したがって、まずは机と部屋をしっかりと片付けることが大切です。綺麗に片付ければ、「さあ、しっかりやろう!」とモチベーションを上げることにもつながります。
2.勉強の計画を立てる
「何から勉強するべきかわからない…」。このような経験をしたことはありませんか? 特に中高生のテストとなると、複数の教科を勉強する必要があるため、何から手をつけるべきか迷ってしまう中高生は多く見られます。
そのようなかたは、まず「勉強の計画」を立ててみましょう。「どの教科を・いつまでに・どこまで勉強するか」という3点を把握すれば、優先的に取り組むべき教科がわかります。また、毎日のスケジュールをあらかじめ組んでおく方法も効果的です。スケジュールを組んでおけば、毎日ゴール(1日の学習プラン)が設定されることになるため、ゴールに辿り着くまで集中力を維持しやすくなるでしょう。
3.脳のコンディションをととのえる
運動したあとに身体が疲れるのと同じように、脳にも疲れが蓄積します。脳が疲れた状態では、どのような対策を練っても勉強に集中することは難しいでしょう。
脳のコンディションは、主に「栄養」と「睡眠」に左右されます。集中力を保つには、「カフェイン・ビタミン・ミネラル・低GI(グリセミック・インデックス)の糖分」などの成分が必要とされているため、これらの成分を積極的に摂取しましょう。また、睡眠時間に関しては、「6時間以上」が望ましいとされています。短くても6時間の睡眠時間を確保できるように、スケジュールを考えてみましょう。
4.勉強する「目的」を意識してみる
どのようなかたにも、勉強をする「目的」があるはずです。その目的を強く意識すれば、勉強へのモチベーションを維持しやすくなります。具体的な目的については、例えば「先生に認められたい」など近い将来のことから、「弁護士になりたい」といった遠い将来のことまで、どのような内容でも構いません。目的を意識すると、その目的を達成したあとの「メリット」が見えてきます。そういったメリットを得るために、「今はがんばろう!」といった気持ちが湧いてくるでしょう。
【高校受験】【大学受験】効果的な勉強方法
勉強方法は人によって異なりますが、なかには科学的に効果が実証されている効果的な勉強法も見られます。以下では、そういった効率的な勉強法や、息抜きのコツなどをご紹介しましょう。
1.間隔をあけてくり返し勉強する
ひとつの英単語や漢字などを、「覚えるまで紙に書く」といった方法で勉強をしているかたはいませんか。この方法を選んでも、もちろん時間が無駄になるわけではありませんが、さらに効率的な勉強方法があるとされています。それは、「間隔をあけてくり返す」といった方法です。
一般的に、短期間で勉強した内容は「短期記憶」として脳に残ります。これを長期記憶にするには、その内容を忘れかけた頃に、くり返し学習する方法が効果的であるとされています。例えば、一度学習した内容を1時間後・1日後・3日後などに復習すると、その内容は長期記憶として脳に残りやすくなります。そのため、一度に全てを覚えるのではなく、間隔をあけてくり返し勉強することを意識してみましょう。
2.息抜きは「運動」が効果的
人間の脳は、運動によっても活性化されることをご存じでしょうか。「ストレス解消・血行の促進・海馬(脳の記憶に関わる部分)の活性化」などの効果が期待できるため、運動は勉強の息抜きにぴったりです。
ただし、激しい運動をすると身体や脳が疲れきってしまうため、軽い運動にとどめることが大切です。具体的には、軽いストレッチや散歩、ガムを食べるなどの咀嚼(そしゃく)が効果的でしょう。また、英単語や漢字など「暗記学習」の場合には、身体を動かしながら暗記をすると、記憶に残りやすいとされています。これも、運動によって海馬が活性化されるためと言われています。
子どものやる気、妨げてない? お母さんが気を付けるポイント
中高生には、勉強の「必要性」や「楽しさ」を理解していない人も多く見られます。そのような子どもに対して、お母さんがたが口うるさく「勉強しなさい」と怒ったとしても、モチベーションの向上にはつながりません。また、親からはサボっているように見えても、子どもは集中力を高めるための努力をしているかもしれません。そのようなタイミングで怒ると、子どもはさらにやる気をなくしてしまうでしょう。
したがって、勉強をしない子どもに対しては、まずはその原因を聞いてあげることが大切です。その原因を取り除けば、自然と勉強へのモチベーションも高まります。例えば、必要性や楽しさがわからないのであれば、その部分を子どもにわかりやすく伝える努力をしてみましょう。
いかがでしたでしょうか。子どもに勉強をさせるには、子ども自身が集中力を保つ工夫をすることも大切ですが、親の教育方法も重要なポイントになります。今回ご紹介したポイントを押さえて、一度子どもとゆっくり話し合う機会を設けてみてはいかがでしょうか。