【世界の中学生~上海(4)~】都市と地方では生活水準が大きく違う中国

世界の中学生をリサーチし、各国の情報をお届けするこのシリーズ。今回は鄭秋果(ていしゅうか)さんの住む上海の環境についてご紹介します。


中国の一般的な家庭って?

 鄭秋果さんの両親は2人とも上海出身で大卒。これは、上海市中心部在住の家庭としてはごく一般的なのだそうです。上海では、母親がしっかり働き、父親はやや時間的に余裕のある職業に就いて、家事、料理、子どもの送り迎え、学校の進路相談や保護者会などに出席することが珍しくないとか。また、ほとんどが祖父母とは別居している核家族。持ち家として、市街地の高層マンションに在住し、自家用車あり、複数の習い事、家族での海外旅行経験ありといった生活水準も、上海の中間層では一般的なレベルなのだそう。お母さんとお父さんの役割が日本と違うのが印象的ですね。

 

 


都市と地方の違いは?

 中国は国土がとても広いので、都市部と地方部では国が違うほどの生活の差があります。農村部では、小中学校が整備されていない地域や、識字率が低い地域もあるそうです。少数民族の言語を話し、昔からの伝統にのっとって暮らす子どもも多いとか。また、両親とも出稼ぎに出るケースも多く、子どもは年に何回かしか親に会えないことも。民族や出身地によって大学進学などが非常に難しいともいわれています。

 

しかし、地方といっても、南京、杭州、沈陽、成都、大連などの主要都市の生活水準は、上海などの大都市の生活とほぼ同等の水準です。その一方、地方都市は、市街地と農村部では水準に大きな開きがあるといいます。

 

 

ひと言で都市部と地方部を比べることが難しいのは、中国という国の広さのせいかもしれません。

 

 


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