温泉療法専門医が教える! 健康な体をつくる入浴法 【前編】シャワーより浴槽入浴がおすすめの理由

寒い季節になり、お子さまの体調も気になる季節だと思います。今回は、健康な体をつくるために効果的な入浴法について、温泉療法専門医であり、大東文化大学スポーツ・健康科学部教授の早坂信哉先生に伺いました。



シャワーより毎日お風呂に入っている人が健康!

私は大学で長年、お風呂の効果を科学的に研究してきました。その研究の一つとして、毎日お風呂(湯船)に入っている人とそうでない人について、その健康状態を調査したことがあります。その結果、毎日お風呂に入っている人のほうが、「主観的健康感」が良好でした。「主観的健康感」というのは、被験者本人に健康状態をヒアリングし、4段階評価してもらったものです。また、同調査から毎日お風呂に入っている人のほうが、よく眠れる人の割合が多いことがわかりました。また、静岡県で行われた県民意識調査では、毎日お風呂に入っている人のほうが、健康感だけでなく、幸福感も明らかに高かったのです。では、なぜお風呂に入ると健康になるのでしょうか。医学的には5つの作用があると考えられます。

1. 温熱作用
温かいお湯につかると、体の表面が温められ、血液も温められます。温められた血液は全身に巡り、体全体が温まります。血液によって、酸素や養分が体の隅々にまで運ばれ、新陳代謝が活発になって、体がリフレッシュします。

2. 静水圧作用
水の中に入ると、体に水圧がかかります。その作用は意外と大きく、肩まで湯につかった状態でウエストを測ると、空気中に比べて数センチ縮んでいるほどです。湯船につかると思わず「ふー」と言ってしまいたくなるのは、この静水圧によるものです。水圧が体にかかるので、足のむくみ解消に効果的です。

3. 浮力
水につかると浮力がかかります。体が軽くなってリラックスできると同時に関節への負担も減少します。

4. 粘性・抵抗性
水には粘り気があります。お風呂で手足の曲げ伸ばしなどストレッチをすると効果的なのはこの性質のおかげです。

5. 清浄作用
お湯には体をきれいにする清浄作用があり、湯につかるだけで毛穴が開き、皮膚の汚れは十分に落ちます。


知っておきたい! 正しいお風呂の入り方
(1)水分を摂る
(2)かけ湯
(3)全身浴
(4)洗い場で髪や体を洗う
(5)全身浴
(6)お風呂から出る
(7)水分を摂る
(8)休息

ポイントは水分を入浴前と後にしっかりと摂ることです。お風呂に入ると、大人では約800ミリリットルの水分を失うというデータもあります。飲むものは、水でもお茶でも構いません。入浴に適している時間帯は、寝る1~2時間前です。人間は体温が下がっていくときに眠くなるようにできています。お風呂でいったん上がった体温が、ちょうど寝る時間に下がっていくと、すんなり眠ることができます。ただ、食後30分以上は、時間を空けたほうがよいでしょう。お風呂の温度は、大人より低めのお湯がよいと思います。子どもは体が小さく体が温まりやすいため、温度には敏感です。大人は、40度で10~15分が目安ですので、子どもはもう少し低い温度で、短くても十分です。額が汗ばんできたらお風呂から出ましょう。

【お子さまの入浴の注意点】
「肩までしっかりつからないとしっかり体が温まらない」と心配される保護者のかたもいるかもしれません。お湯につかって、100数えるというのは、銭湯などの外湯に通っていた時代のことです。足だけ、下半身だけでもお湯につかっていれば血液が温まり、体は十分に温まります。浴室内がある程度温かくなった状態であれば、遊ばせておいてもよいでしょう。

次回は、早坂先生に入浴についての素朴な疑問にお答えいただきます。


プロフィール

早坂信哉

早坂信哉

自治医科大学大学院医学研究科修了、博士(医学)。浜松医科大学医学部講師、准教授などを経て現職。温泉療法専門医。『たった1℃が体を変える ほんとうに健康になる入浴法』(角川フォレスタ)など著書多数。「世界一受けたい授業」などにも出演。

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