小学校という新しい環境に、気持ちが不安定になっています[教えて!親野先生]

教育評論家の親野智可等先生が、保護者からの質問にお答えします。

【質問】

小学1年生の息子のことです。小学校へ入学し、気持ちが不安定になっています。
とても優しく繊細な子のため、環境の変化にも敏感です。
帰宅後、おもちゃを投げたり、ごはんにケチをつけたり、「なんか買ってくれー」とグズグズ言ったりします。「学童へ行きたくない」とも言っています。
小学校に知り合いは誰もおらず、つらい気持ちがよくわかりますが、どのように受け止めてあげればいいのでしょうか?

(ややママさん)

【親野先生のアドバイス】

ややママさん、拝読いたしました。

子どもにとって、新しい環境の生活に入るということは、とても緊張することなのです。小学校のような大きな集団のなかに入るときは、特にそうです。

どんなに社交性がありそうな子でも、元気いっぱいに見える子でも、内面ではけっこう緊張しているのです。もともと繊細で環境の変化に敏感な子の場合は、推して知るべしです。

ましてや、ご相談のお子さまの場合は、知り合いが誰もいないということですからなおさらです。先生も新しいし、クラスの子どもたちも新しいし、建物も、生活の仕方も、全てが新しいのです。気を許しておしゃべりしたり、ふざけ合ったりできる友達も、まだ一人もいないのです。

こういう場合、子どもは、かなり緊張しながら学校で生活することになると思います。それだけでなく、放課後は学童で過ごすということになれば、なおさらです。

学童で過ごす時間というのは、子どもにとってかなりのストレスになることが多いのです。学校が終わって放課後になり、下校して家に帰る子もいます。学童で過ごす子もいます。

学童で過ごす子たちは、クラスという集団のなかで7時間くらい過ごした後、また学童という集団のなかで過ごすのです。学童では、だいたい3、4時間過ごすことになると思います。合計で、10時間から11時間を集団のなかで過ごすわけです。

これは子どもにとってかなり疲れることだと思います。学童で元気に過ごし、それなりに楽しんでいる子でも、かなり疲れているのは事実だと思います。

おまけに、はっきり言って、現状では学童の施設はどこも十分とは言い難い状況です。狭いスペースにぎゅうぎゅう詰めというところが多いのです。雨降りのときなど、たまらないと思います。もっと、子どもの施設に予算が欲しいところです。

こういうわけで、家に帰ると疲れが出るのです。無理もないと思います。もちろん、学童には学童のよさがあり、そこで学んだり、身に付けたりするものも多いと思います。でも、子どもがかなり疲れるという事実は、親が理解しておく必要があると思います。

「帰宅後、おもちゃを投げたり、ごはんにケチをつけたり、『なんか買ってくれー』とグズグズ言ったりします。」

これらの表れは、子どもが疲れていることによると思います。ですから、家では、子どもの疲れをとり、ストレスを解消し、癒してやることが一番大切です。

話を聞いてやったり、遊んでやったり、または、一人で静かに過ごせるようにしてやったりと、その子に合わせてやってみてください。頭をなでてやったり、抱きしめてやったり、膝にのせてやったりなど、スキンシップもいいと思います。

とにかく、子どもが家で安らかな気持ちで過ごせるようにしてやってください。親のイライラやガミガミは、なしにして欲しいと思います。

今は、まだ、入学してからそれほど時間が経っていないので、過度期なのかもしれません。もう少し時間が経って、今の生活に慣れたり、友達ができたりすれば落ち着くかもしれません。

一番大切なのは、友達関係でしょう。先生に相談して、友達ができるように気を配ってもらうといいと思います。高学年ならともかく、1年生なのですから、先生から声をかけてもらえればけっこう友達はできると思います。

「学童へ行きたくない」と言っているということは、学童での人間関係に問題があるのかもしれませんね。学童の先生と相談することも必要かもしれません。

それと、もし、あまりにも疲れが激しいようなら、学童を少しの間お休みするということを考えてみてもいいのではないでしょうか?

私ができる範囲で、せいいっぱい提案させていただきました。少しでもご参考になれば幸いです。ややママさん親子に幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール


親野智可等
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・『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』(ダイヤモンド社)
・『反抗期まるごと解決BOOK』(日東書院本社)


長年の教師経験をもとに勉強法・家庭教育・親子関係などについて具体的に提案。
Instagram、Threads、X、YouTube「親力チャンネル」、Blog「親力講座」、メルマガなどで発信中。ドラゴン桜の指南役としても著名。最新刊『子育て365日』などベストセラー多数。全国各地の教育講演会でも大人気。詳細は「親力」で検索

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