いつも一緒に学校から帰ってくる友達との関係に悩んでいます[教えて!親野先生]

今週の相談

 

いつも一緒に学校から帰ってくるAちゃんが、Bちゃんと一緒に遊ぶ日にはうちの子どもはひとりで帰宅しています(週に1回程度)。2学期になり、うちの子どもがAちゃんに「一緒に帰ろう」と言っても、「Bちゃんがいやがるから帰れない」と言うそうです。Bちゃんと遊ばない日には、Aちゃんから「一緒に帰ろう」と言うらしいです。その日によってAちゃんの態度が変わることで本人はかなり傷ついているようです。この前は、「学校なんかきらいだ」と言っていました。このままでは本人が精神的にまいってしまうのではないかと思います。「Aちゃんはこのごろどう?」と話を聞いて、「一緒に帰ってこなかったのはさびしかったね」「その時どきで対応が変わるのはよくないことだね。なぜだろうね」と言ったり、「自分がそのようにされて初めていやな気持ちとかがわかるからAちゃんやBちゃんもそんなふうにされたら○○ちゃんの気持ちがわかるかもしれないね」と言っています。最近は、「一緒に帰ろうって言ってごらんよ」「そのときだけ一緒ではないのだったら、休み時間は違うお友達と遊んだりしたら?」と言って見守っていますが、いったいどうすればいいのかわかりません。いつかはみんなで仲良く帰ってこられるようになるものなのでしょうか?「女の子は特に難しい」とうちの子どもより年齢が大きい女の子のお母さんが言っておられました。(みみりんままさん)

 

【親野先生のアドバイス】

みみりんままさん、拝読いたしました。

私は、似たようなケースを何度か指導したことがあります。その場合、最初に、それぞれ3人の子に別々に話を聞きます。その後で、3人一緒のところで、お互いの言いたいことを言わせます。ほかの子や親御さんに話を聞くこともあります。

それによって、何か特定の理由が見つかることもあります。例えば、ちょっとした誤解があって、ある子が別の子を避けていたというような場合です。その場合は、1度の話し合いで解決します。

でも、そのようにはっきりしないときもあります。なんとなくウマが合わないとか、話が合わないとか、一緒にいても楽しくないというような場合です。どちらかというと、こちらの方が多いと思います。

いずれにしても、いろいろと情報を集めることが大切です。これは、いつも私が言うことですが、とても大切なので何度でも言いたいと思います。正しい情報があって、初めて作戦が立てられるのです。

まず、お子さんの言うことをメモしておくといいのではないでしょうか。メモがたまって事例が集まってくると、そこからわかってくることもあるからです。

AちゃんやBちゃんの気持ちを直接聞く機会があればいいですね。無理なら、AちゃんやBちゃんの親御さんに聞くというのもいいのではないでしょうか。彼女たちが自分の親に言っていることを知ることができれば、大きな手がかりになるはずです。

その場合は、まず相手の親御さんに警戒されないようにすることが大切です。相手を非難するようなそぶりが少しでもあれば、心を開いてはもらえません。ですから、言葉を選んで、相手の反応をよく見ながら話してください。
また、他の子や他の子の親に聞いてみるというのも大切です。ここからは、客観的な情報が得られるはずです。

先生に相談するのもいいと思います。この3人は同じクラスなのでしょうか?もしそうなら、絶対に先生に相談した方がいいでしょう。もしそうでなくても、先生に言えば、ほかのクラスの先生とも協力していろいろ動いてくれるはずです。
そして、必要なら、3人の話し合いの場も作ってもらえます。それで解決することもあると思います。

ただ、私の経験ですと、なんとなく馬が合わないとか、話が合わないとか、一緒にいても楽しくないというような理由の場合は、一時的には一緒に帰るようになっても長続きしないということが多いようです。

これは、ある程度は仕方がないことなのかもしれません。大人でも、そういうことはよくあると思います。無理に一緒にさせようとしても、難しいということもあると思います。低学年のうちはいいのですが、学年が上がっていくと、だんだんそうなっていきます。今の大人もそうだったはずです。

幸いAちゃんはお子さんのことを気に入ってくれているようなので、せめてAちゃんとのいい関係は続けられるようにしてやりたいですね。それに、Aちゃんもかなり悩んでいるのではないでしょうか。なんといっても、板ばさみの状態ですから。ですから、お互いの悩みを打ち明け合うのもいいかもしれませんね。そこで、友情も深まると思います。

「そのときだけ一緒ではないのだったら、休み時間は違うお友達と遊んだりしたら?」と声をかけられているようですが、これはとてもいいことですね。ほかの子どもたちとの関係を深めていくことで、心のなかで今の悩みが占める割合が減っていくと思います。そのこと自体が解決しなくても、頭のなかで占める割合が減るだけでも、ずいぶん楽になるはずです。

ところで、今は3学期ですから、もうすぐ学年が変わります。学年が変わるときに、クラス替えがあると思います。このクラス替えで、子どもたちの人間関係は大きく変わります。それによって、一緒に帰る友達にも変化が出てくることも考えられます。

私ができる範囲で、せいいっぱい提案させていただきました。少しでもご参考になれば幸いです。みみりんままさん親子に幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

おすすめトピックス

子育て・教育Q&A