ほめて育ててあげたいのに怒ってばかりでごめんね… 発達障害の子育てで学んだこと

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みなさんは、「声かけ変換」というのをご存じでしょうか? 発達障害とグレーゾーンの子育てを経験する大場美鈴さんが、自身の体験から子どもに伝わる言葉をまとめた「声かけ変換表」はネット上で14万シェアされたほか、今年6月には声かけ変換をまとめた『発達障害&グレーゾーンの子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる!声かけ変換』(あさ出版)も出版されました。

声かけ変換は保護者のかたからお子さまに伝えるためのものですが、今回は、保護者のかた自身ができる、子育てで自分を追い詰めてしまったときの発想の転換について話していただきました。

「洗濯と食事作りだけで1日終わってしまった」ではなく、「洗濯もできたし、食事も作ったから上出来!」に!

子育てをしていると、「何度同じことを言ってもわかってくれない」「また今日も怒ってしまった」「本当はもっと子どもを褒めてあげたいのにできなかった」と、後悔や自責の念を感じてしまうことが多々あると思います。

私は、『発達障害&グレーゾーンの子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる!声かけ変換』という本で、感情的になりがちな言葉を子どもにきちんと伝わり受け取ってもらいやすい言葉に言い換える方法を紹介していますが、子どもに伝える言葉を変換する前に、毎日一生懸命子育てに奮闘されている保護者のかたがまず頭をほぐし、発想の転換をしてみてほしいのです。

発達障害のある子どもを育てるのはもちろん大変ですが、そうではない子を育てているかたも、ご家庭ごとにいろいろな事情があり、大変な毎日を過ごしていると思います。そんな中では、一生懸命になればなるほど、思い詰めてしまうかたも多いですよね。私もそうなのですが、子どもの事を考えれば考えるほど、どうしても子どものことのみに集中してしまい視野が狭まってしまいますし、うまくいかないと、親だって自己肯定感や自信もどんどんなくなっていきがちです。

そのように思いつめていらっしゃるというかたは、お子さんに伝える言葉を変換する前に、一度、自分自身の頭をほぐしたり発想の転換をしてみたりしてみるのがいいかもしれません。

そのうちの一つが、お子さまにやってあげたいことを、まず自分自身にやってあげるということです。日々、お子さまにやってあげたいと考えているけどできないことって、たくさんありますよね。
例えば、「もっと優しくしてあげたい」「もっと褒めて育ててあげたい」「もっといろいろなところに連れていってあげたい」……挙げ始めればキリがないと思います。そんなお子さまにしてあげたいことを、お子さまに優しくできないときは自分に優しく、お子さまをなかなか褒められないときは自分をまず褒める、というように、まずは保護者のかた自身にしてあげるのです。

当たり前と思ってしまいがちな自分の頑張りを褒めてあげるのはとても大切なこと。「洗濯と食事作りだけで1日終わってしまった」と悲観的になるのではなく、「洗濯もできたし、食事も作ったから上出来!」「スーパーに出かけてお惣菜を買ってきただけ優秀!」など、本当になんでもいいのです。そういった日々の何気ない努力に、自分で気づいて自分で褒めてあげると、だんだん子どものポジティブな面にも目が向きやすくなり、我が子のいいところにも気づきやすくなるはずです。

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感情的になりがちな言葉を子どもにきちんと伝わり受け取ってもらいやすい言葉に言い換えた「「声かけ変換表」はネット上で14 万シェアを越えました。
本書は、この「声かけ変換」を「子どもに自信をつける声かけ」
「子育てがラクになる声かけ」など、目的別に分け166にまとめた一冊です。
発達障害&グレーゾーンの子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる!声かけ変換

プロフィール



1975年生まれ。うちの子専門家。
美術系の大学を卒業後、出版茶で医療雑誌の編集デザイナーとして勤務し退社。実父の介護経験を経て結婚。3人の子宝に恵まれる。長男はASDの診断とLD+ADHDの傾向がある。次男、長女はいくつか凹凸特徴はあるグレーゾーン。2013年より、「楽々かあさん」として、育児の傍ら日々の子育てアイデアをシェア・情報発信する個人活動を開始。「声かけ変換表」がネット上で14万シェアを獲得して拡散し、話題に。著書『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て方』(汐見稔幸監修/ポプラ社)他。

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