「勝たん」「シュンです」 小学生が使う新語が続々!22,000人の小学生川柳に見る今年の夏休み

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withコロナ2年目の夏休みを小学生は、どのように過ごしているのでしょうか?
「進研ゼミ小学講座」では、ステイホームで例年とは異なる夏休みを少しでも楽しんでほしいとの願いから、昨年に引き続き『小学生の夏休み川柳2021』を開催しました。

集まった作品総数は、22,368句。昨年の6,000句を大きく超える作品が、2021年7月15日から26日の11日間で、全国の小学3〜6年生から寄せられました。

いずれの作品も、withコロナを前向きに楽しもうとする子どもたちのエネルギーを感じるユニークなものばかり! 作品から見えてきた子どもたちの等身大の姿と特徴、優秀作品をご紹介します。思わずクスリと笑ったり、観察眼の鋭さにドキリとさせられたり、胸キュンを覚えたり・・・子どもたちが切り取る2021年の夏休みをお楽しみください。

この記事のポイント

「マジシュン」「勝たん」新語を取り入れて気持ちをユーモラスに表現した作品が多数!

コロナ禍でステイホームの夏休み。子どもたちからは嘆きの声もあがる一方で、子どもならではのユーモラスな視点で前向きにとらえる姿勢も見られました。特に目立ったのが「新語」をうまく取り入れることで伝えたい気持ちを鮮やかに表現した作品。

ヒマすぎて ゲームしか勝たん 夏休み(京都府 小6 きゅうりお)

先生は 宿題出しすぎ マジシュンです(山形県 小4 さーさ)

上記2句は小学生3,000人が選ぶ優秀作品にも選出されており、新語を使った作品は子どもからの共感も高いことがうかがえました。「〜しか勝たん」「シュンです」のようにTikTokやSNSから火がついた新語も、兄や姉などを通して小学生にまで広がっている様子が見られました。

「〜しか勝たん」「シュンです」以外にもよく使われていた新語は「きゅんです」「推し」といった気持ちや感情を表す言葉。昨年より流行していた「ぴえん」については「ぴえんこえてぱおん」「ぴえん丸」など派生語も登場していました。

夏休みの子どもたちの様子とココロが見えてくる!応募作品4つの特徴

子どもたちが詠んだ句からは、子どもたちが夏休みをどう過ごし、どんな楽しみを見つけているのかといったリアルな心情が4つ見えてきました。

夏休みの長さに悲喜こもごも。推し活とゲームが人気に

コロナ休校の影響で夏休みの短縮が多かった昨年に比べて、例年に近い日数の夏休みとなった今年。「夏休みが長い」との声も多くあがり、その受け止め方は悲喜こもごもでした。

旅行やBBQといった家族の思い出作りができない様子を「一行日記 書くことなくて 白紙のまま」(小5 広島県)と嘆く句や、宿題の多さを嘆く句もあれば、自分なりの楽しみに没頭できる喜びを表す句も目立ちました。

特に子どもたちが熱中した様子だったのは「ゲーム」と「推し活」。「ゲーム」は約680句も詠まれる結果に。オンラインゲームで友達とつながるなど、新しい友達関係のカタチも見えました。

「推し活」で人気を集めたのは、BTSやすとぷり、King&Princeといったアイドルから、「東京リベンジャーズ」や「鬼滅の刃」などアニメキャラクターまでさまざま。男子よりも女子の熱量の高さがうかがえました。

リモート勤務する保護者の姿を楽しんでいる

「リモート」についての作品は約150句。リモート勤務が進んだことで、これまで見られなかった「保護者が働く姿」を目にした子どもたちの観察眼がいかんなく発揮されていました。

働いている姿を見られるうれしさを詠んだホロリとくる句もあれば、「声が高くなる」「マスクの上だけメイクしてる」「カメラに写るところだけきれいにしている」と鋭い指摘で保護者が苦笑いするしかない句も!

「お父さん リモートだから さわげない」(小6 熊本県)といったグチもある一方で、ステイホームで平日でも家族みんなが一緒にいられることを喜ぶ声も多く見られました。

おじいちゃん、おばあちゃんに会いたいとの声多数

感染予防で帰省しづらい状況も2年目。祖父母に会いたい気持ちを詠んだ句も多く寄せられました。会いたさを募らせる句もあれば、祖父母の「ワクチン」接種がすんだため会えた喜びを表す句も。おじいちゃん、おばあちゃんが大好きな小学生の姿がうかがえました。

「マスク生活」を楽しむ視点も

コロナ禍の象徴ともいえる「マスク」を使った作品は273句ありました。マスクの不便さを嘆くものよりも、マスク生活だからこその楽しみを見つけた句が多かったのが特徴。

マスクをしているため、好きな人と話せてもニヤケ顔を隠してポーカーフェイスをしなくてすむ様子を詠んだ「夏休み マスクの中で にやけてる」(小5 石川県)など、マスクの思わぬメリットを指摘する句も多数。マスク生活に適応し、ユーモラスな視点で楽しみを発見する子どもたちの素直さが感じられました。

編集部が選んだ優秀作品4句と選考理由

22,368句の中から「進研ゼミ小学講座」編集部が優秀作品に選出したのは4句。選考理由と共にご紹介します。

最優秀賞:マスクでも にっこり笑顔 目言葉(アイコトバ)(埼玉県 小5 ねこまふ)

マスクをしていても、友達と笑顔を交わしていきたいというまっすぐで前向きな気持ちが感じられる作品。「アイコトバ」の「アイ」には目のeyeだけでなく「愛」も感じられることも高い評価を集めました。

優秀賞:夏休み 宿題緊急 「辞退」宣言(埼玉県 小6 ワサビー)

「宿題」がテーマとなった句は約4,200句と最多。宿題の多さをただ嘆くだけでなく「緊急事態宣言」にかけて、ユーモラスに表現したこの句は、全員一致で面白いとの評価を受けました。

優秀賞:リモートは 写るとこだけ キレイだよ(京都府 小5 くるみ先生)

「片付けなさい」と子どもに声をかけることの多い大人が、我が身を振り返ってギクっとさせられる作品。子どもだけでなく、大人が見ても共感できる点、ユーモラスな指摘となっている点が評価を集めました。

特別賞:「夏休み 家でヲタ活 推しは神」 兵庫県 小5 しにがみ

思わず口にしたくなるリズムの良さに加え、うちわを振ってキャーキャーしている情景が浮かんでくる描写が高く評価されました。

共感の声続出!子どもたちが選んだ優秀作品3句

小学生3,000人による投票では、3句が優秀作品に選ばれました。共感の声に溢れる選出理由から、子どもたちの掛け値なしのホンネが見えてきます。

【くすっと笑える夏休み部門】

ヒマすぎて ゲームしか勝たん 夏休み(京都府 小6 きゅうりお)

「遊びに出かけられず、自分も同じ状況!」という共感の声が続出。うれしいのと悲しいのがセットにある状況を「〇〇しか勝たん」との流行語で表現するところが面白いとの評価が集まりました。

【切ない夏休み部門】

先生は 宿題出しすぎ マジシュンです(山形県 小4 さーさ)

去年より宿題が増えた悲しさを「マジシュン」という新語で表現している点が「面白い」「より気持ちに共感できる」との声を集めていました。中には「宿題を自粛してほしかった」というリアルな本音を吐露したコメントも!

【楽しい夏休み部門】

マスクなし 好きな子の顔 キュンとなる(兵庫県 小6 すー)

男女ともに熱量高い共感が寄せられました。特に、女子からは「全女子が思っている」などアツいコメントが多数。マスクがスタンダードになったからこそ、たまに外した姿を見るとキュンとするという、ニューノーマルならではの恋愛事情がうかがえました。

わずか17文字の川柳だからこそ見えてくる子どもの姿

川柳は「五七五」のわずか17文字で気持ちや状況を表現するもの。簡潔かつ面白く伝えるために、「新語」を使って共感しやすい工夫をこらしたり、掛詞で表現を膨らませたり・・・読み手を想像しながら、試行錯誤する子どもたちのいきいきとした様子を感じ取ることもできたのではないでしょうか。

何より驚かされるのは、コロナ禍というともすればネガティブにとらえてしまいそうな状況をも、笑顔で前向きにとらえる子どもたちのまっすぐでポジティブな姿勢。そんな様子に、ハッとさせられる大人も多いのではないでしょうか。

なかなか例年通りの思い出を作りづらい2021年の夏休み。それでも、川柳を詠んだ子どもたちにとっては、これまでとは違う新しい思い出の記録となったはずです。

ニュースリリースでは、編集室と小学生が選んだ優秀作品をイメージイラストとともにご紹介しています。こちらもぜひご覧ください。
進研ゼミ小学講座『小学生の夏休み川柳2021』優秀作品発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000937.000000120.html

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