離乳食はいつからいつまで? 完了期後の食事で気を付けること【栄養士監修】
- 離乳食・レシピ
大事な離乳食期。毎日工夫して調理をしたり、食べないお子さまにやきもきしたり……保護者のかたも大変な思いをしていることと思います。そんな離乳食は、いったいいつまでなのでしょうか? そして、終わったあとはどうすればよいのでしょうか?
離乳食を食べ始めるのはいつから?
厚生労働省が平成27年度に行った調査によると、8割以上が5~6か月で離乳食を始めています。
離乳食を始める際には、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。赤ちゃんが、パパ・ママの食べる様子を見てよだれが出てきたり、口がモグモグ動いたりしたら、離乳食を始める合図です。
離乳食はいつまで?
同調査によると、平成27年度の離乳食の完了時期については、25.7%の保護者が12か月、33.3%が13~15か月、16~18か月が27.9%となっています。
離乳食には、「初期」「中期」「後期」「完了期」というステップがあります。その中でも最後の完了期とよばれる時期は、1歳~1歳半くらいと個人差があることがわかります。
子どもの様子によって時期は異なります。食べ方、歯の生え方などに合わせて「いつまで」という言葉にとらわれすぎずに、以下の項目をクリアできていると思ったら離乳食終了としましょう。
・大部分の必要な栄養を食事からとることができている
・食事は3回となり、その他に2回の補食を必要に応じて食べるようになっている
・手づかみ食べから自分で食べる準備ができるようになっている
離乳食が終わってもステップを踏むことは同じ
さて、離乳食が終わったからといって、急に大人と同じ食事が食べられるわけではありません。自分で食べられるようになるには、ステップが必要です。段階的にというのは、離乳食期と同じです。でも、今までほど神経質にはならなくてOK。子どもが食べやすい食事を心がけ、手づかみ食べからスプーン、フォーク食べ、箸食べができるように少しずつ工夫をしていきます。
・薄味を心がけて
幼児期も離乳食期と同じように薄味にしましょう。大人と同じものを食べさせてもよいですが、味付けを別にしたり、少し薄めたり、量を調整したりしてみてください。大人の食事も一緒に薄味にすれば、わざわざ別にする手間も省けますし、健康的。普段の食事に気を付けていれば、たまには濃い味のものを食べても大丈夫です。
・固いものや大きいものは食べやすく
上手に噛めるようになったとはいえ、まだ大人ほど噛む力があるわけではありません。弾力のあるものは丸のみしてしまうと危険ですよね。ですから、大人の食事よりも柔らかくしたり、小さく切ってあげたりしてあげましょう。
根菜や肉などの固いものはまだ柔らかめにしたり、ミニトマトは1/4~1/2切りに、こんにゃくやきのこ、葉野菜などは小さく切ってあげたりします。お子さまの様子を見ながら、少しずつ大人と同じ固さ、大きさにしていけばOK。調理後にキッチンバサミで切るようにするとラクですよ。
・アレルギーの心配があるものは慎重に
鶏卵、牛乳、小麦などのアレルギーの有無は1歳頃までに判明していることが多いですが、幼児期以降は木の実類、イクラ、落花生、エビやカニ、蕎麦などがアレルギー食材としてあがってきます。慌てて食べさせなくてもOKですが、もし食べるのであれば、何かあっても対応できるように「少ない量」で、病院が開いている平日の「午前中」に。これは離乳食期と同じです。まだまだ食べたことのない食材もたくさんあるはず。アレルギーが心配なものは、様子を見ながら少量ずつ食べさせていくことを心がけてください。
入園前に試しておいてほしいもの
給食では、いろんな食材を利用していきます。たとえば果物類。りんごやオレンジ、キウイフルーツなど、「特定原材料に準ずる20品目」に入っているものが出されることも多いです。果物はあまり食べないという家庭もあるかもしれませんが、給食で提供されるとわかっているものは、入園前に必ず試しておきましょう。
また、餅つき会、遠足、収穫祭など、園にはいろんな行事があり、お餅やアメなども保育園・幼稚園で食べる可能性があります。前もって園で提供される食べ物のお知らせがあるので、それに合わせて家でも試しておくとよいかもしれません。一度食べたことがあれば、子どもも安心して食べることができるからです。3歳を過ぎたら、いろんな食べ物を経験させてあげるとよいでしょう。
まとめ & 実践 TIPS
離乳食後も、ゆっくりステップを踏んでいくことが大切。でも、「危ないから」とあれもこれも控える必要はありません。慎重に、でも新しいものにたくさん触れながら、お子さまの食の幅を広げていってあげてください。
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