受験勉強の夜食にとり入れたいのは食感のよいあの食材

受験を控え、夜遅くまで勉強をしているお子さまに夜食をつくってサポートしたいという保護者のかたもいらっしゃると思います。ただ、夜食で気になるのが、カロリーオーバーや食後の眠気です。受験生の夜食には、どのようなメニューが適しているのでしょうか。

ポイントは「よく噛む」メニュー

勉強中は身体を動かさない事が多いため、太りやすい時期といえます。また、夜遅い時間に食べることも考慮し、夜食メニューを考える際は、「太りづらい」というキーワードを入れておきたいものです。

そこでおすすめなのは、低カロリーでよく噛む必要のあるスルメイカやガム、野菜やキノコ類の食材です。野菜スティックのように、そのまま食べても良いですし、具沢山スープやノンオイルドレッシングをかけたサラダも良いです。噛む行為は食欲を満たし、脳の血流量を上げるため頭も冴え、眠気を覚ますことも期待できます。

また、寒い時期は、温かい麺類を食べたいというリクエストもあるでしょう。うどんをしらたきやこんにゃく麺にするとカロリーをおさえることができます。さらに、根菜類やこんにゃくやキノコなどのかみごたえのある食材を加えると良いです。

■太りにくい夜食メニューの例
具沢山みそ汁(ごぼう・きのこ・人参+かまぼこ+海藻)
具沢山スープ(豆・野菜+トマトジュース+スープの素)
こんにゃく麺料理(フォー・うどん・冷やし中華・ビビン麺風にアレンジして)

いずれのメニューも味つけを変えれば、いろんなバリエーションが楽しめます。寒い日は身体が温まるようにピリ辛味に、食欲のないときにはさっぱりとしたトマト味に、かぜ気味のときはしょうがなどの薬味を添えるのもおすすめです。量は小腹を満たす程度にとどめておきましょう。食べ過ぎてしまうと、もう少し勉強するつもりが眠気におそわれ逆効果になることもあるので注意したいですね。

また、運動部だったお子さまが部活をやめて受験勉強をはじめると、活動量がぐっと減るため、今までと同じ量の夕食にプラスして夜食を食べていると体脂肪が増えてしまう傾向にあります。夕食、夜食には油を控え、食事量も多くならないようにすると良いでしょう。野菜やキノコは食事量のカサ増しに役立ちますよ。

砂糖と油のとり過ぎに注意して

受験生の食事で注意したいのは砂糖と油の取り過ぎです。受験勉強をしていると小腹が空いたり、気分をリフレッシュさせるために間食をしたいというお子さまも多いようです。ただ、砂糖は血糖値の上がり下がりがはやく、疲れやすくなるというデメリットがあります。油は消化に時間がかかるため、夜食に油をとりすぎると寝るまでに消化が追いつかず、睡眠の質も下がってしまうので注意が必要です。油・脂が少なく、野菜を中心とした夜食がおすすめです。

夜食は、ちょっとした休憩をとることで生まれる勉強の効率アップの役割だけでなく、保護者のかたの応援する気持ちを伝える役割も果たし、お子さまのココロとカラダをあたためてくれるのではないでしょうか。

プロフィール



管理栄養士。日本女子大学家政学部卒業後、筑波大学大学院で学ぶ。現在はスポーツ選手の栄養アドバイザーとして活躍する一方、食育などをテーマに栄養指導を行う。

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