同じ表現ばかりの子どもの作文 表現の幅を広げるには? 「言い換え」の練習で言葉を増やす

今年は夏休みが短い地域が多いですが、例年この時期は、学校からの宿題で読書感想文や日記など、普段の学校生活よりも文章を書く機会が多いですね。お子さまが書いた文章を読み、「今日も友達と遊んで楽しかった。」「この本はおもしろかった。」など、いつも同じような言葉や表現を使いがちなことにお気づきになることがあると思います。そこで、今回は言葉を増やして豊かな表現をする方法をお伝えしたいと思います。

この記事のポイント

文章をお子さまと一緒に読み返す

お子さまは文章を書くことに精一杯で、書き終えた後、書いたものを読み返さないことが多いです。だからといって、読み返すように促しても、一人ではなかなかできません。そこで、保護者のかたが、お子さまと一緒になって文章を読み返してあげてください。お子さまは自分が書いたものをほめられるとうれしいですから、まずはよく書けている部分をほめてあげてください。そのあとで、同じような表現になってしまっているところに気づかせてあげてください。

  • ・お子さまと一緒に文章を読み返す。
  • ・お子さまが書いた文章をほめる。

似た意味の言葉をたくさん書き出す

「○○して楽しかった。」や「○○がおもしろかった。」といった表現ばかりが使われている場合は、「楽しい」や「おもしろい」と似た意味の言葉を考えさせてあげてください。たとえば、下記のように、一つの言葉から他の言葉を連想して書き出してみるとよいでしょう。

ここでは、「おもしろい」と厳密に同じ意味の言葉を考えるのではなく、似ている意味の言葉をたくさん引き出すことが大切です。お子さまは思いついた言葉をそのまま使いがちですが、少し考えるだけで他の表現もできることに気づかせたいです。お子さまが思いつかないようでしたら、保護者のかたから日常会話などで使ったことのある言葉を示してあげてください。言葉を書き出すことができたら、その中から気持ちにぴったりと合った言葉を選び、言葉を入れ替えて文章を整えていきます。

  • ・似た意味の言葉をたくさん書き出す。
  • ・気持ちにぴったりと合った言葉を選ぶ。

慣用句やことわざ、比喩表現に挑戦する

似た意味の言葉を探すことにも限界があるので、慣用句やことわざ、比喩表現などを用いることにも挑戦したいです。 例えば、慣用句を使うと、
「ぼくは、ケンタと仲良しです。」→「ぼくは、ケンタと息が合います。
といったように、表現を変えることができます。
比喩表現であれば、
「悲しくて、涙が出ました。」→「悲しくて、涙が雨のように出ました。
といったように、悲しみをより深く表現することができます。ここでは「涙」が出る程度はどれくらいかを考えて、それと似ているものを選び、たとえていきます。「~のように」を使うと、比喩表現を用いやすくなります。
慣用句やことわざ、比喩表現も先ほどの似た意味の言葉と同じように、表現をどのように変えることができるかという視点から考えていくと、表現の幅が広がります。

  • ・慣用句やことわざ、比喩表現を使う。
  • ・どのように表現を変えるかの視点をもつ。

まとめ & 実践 TIPS

このようにお子さまが書いた表現を見直していくと、お子さまは表現の豊かさに気づき、それが自信となって、自分から励むようになります。今まで知らなかった言葉を自分で調べたり、新しい表現にチャレンジしたりと、意欲的に言葉を吸収するようになっていきます。言葉を知る喜び、使うことができるようになったときの達成感を感じさせてあげて、お子さまの表現力を伸ばしていきましょう。

株式会社プランディット 国語課 宮城(みやぎ)
ベネッセグループの教材制作専門会社・プランディットで進研ゼミを中心に、小学校から高校までの国語教材の企画制作を担当。

プロフィール

株式会社プランディット

1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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